麻酔科勤務医のお勉強日記

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zoom RSS 開胸および胸腔鏡下肺葉切除術における片肺換気中の無呼吸酸素吹送による低酸素症の発生率の低下:無作為化

<<   作成日時 : 2017/03/20 08:36   >>

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・低酸素血症は、胸部手術に際しての片肺換気中によく見られる。低酸素血症が発生すると、レスキュー換気のために手術が中断される。圧力をかけることなく酸素を提供する無呼吸酸素吹送(AOI)は、低酸素血症を予防し、手術を中断しない。本研究の目的は、胸部手術での片肺換気中の低酸素血症を予防するための AOI テクニックの有効性を調査することであった。

・2015 年 9 月から 12 月に開胸または胸腔鏡下で肺葉切除術を受けた患者を対象とした。患者は、非 AOI 群か、または AOI 群(それぞれ n=45)に無作為に割り当てられた。OLV が開始され、15 分時点(OLV15)に、AOI 群患者は、換気されていない肺に対して 3L/分の酸素吹送を 30 分間投与された(OLV45)。主要評価項目は、OLV 中の低酸素血症(SaO2<90%)の発生であった。

・人口統計データと手術データは、2 群間で同様であった。低酸素血症の発生率は、AOI 群よりも非 AOI 群の方が高かった(18% vs 0%、P=0.009)。ΔPaO2(片肺換気の 45 と 15 分でのPaO2の差)は、AOI 群の方が非 AOI 群よりも小さかった(-29mmHg vs -69mmHg、P=0.005)。手術時間と合併症の発生率は群間で差がなかった。

・AOI は、低酸素血症の発生率を低下させ、開胸手術および胸腔鏡下手術に際しての OLV 中の動脈血酸素化を改善する。AOI は低酸素血症を予防する貴重な選択肢である可能性がある。持続的気道内陽圧や間欠的肺換気に頼る前に使用することができ、その結果として手術の中断が少なくなる。

[!]:非換気側のルーメンに、細い吸引チューブを入れて低流量で酸素を吹送する方法は 30 年前からやっているけど・・・。

【出典】
Apneic Oxygen Insufflation Decreases the Incidence of Hypoxemia During One-lung Ventilation in Open and Thoracoscopic Pulmonary Lobectomy: A Randomised Controlled Trial
The Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery Published online: March 10, 2017

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