非癌性疼痛患者でのオピオイド投与量と薬物関連死亡

Opioid Dose and Drug-Related Mortality in Patients With Nonmalignant Pain
Arch Intern Med. 2011;171(7):686-691.

・オピオイドは非癌性慢性疼痛に対しても広く処方され、しばしば臨床診療ガイドラインの推奨量を上回る用量で投与される。しかし、高用量オピオイド療法のリスク便益比は、十分には特徴づけられてない。本研究の目的は、オピオイド用量とオピオイド関連死亡の関係を特徴づけることであった。

・我々は、公的資金を受けた処方箋薬補償資格があり、非癌性疼痛に対して、1997年8月1日から2006年12月31までに、オピオイド投与を受けた、15~64歳のカナダ・オンタリオ州住民を対象としたネスティド・ケース・コントロール研究を行った。関心の転帰は、オピオイド関連死であり、調査検死官が診断した。オピオイド関連死の危険性を、オピオイドの一日治療用量が異なる患者間で比較した。

・研究時間中に、オピオイドを処方された15~64歳の住民 607156人の中で、オピオイド関連死の該当患者498人と、マッチする対照1714人を同定した。広範囲の多変量調整後、モルヒネ相当薬平均一日量200mg以上では、低一日量(<20mgモルヒネ相当薬)と比較して、オピオイド関連死亡の危険性がほぼ3倍増加していることが分かった(オッズ比[OR]=2.88; 95%信頼区間[CI]=1.79-4.63)。 オピオイドの中等用量では、有意ではあるが、オピオイド関連死亡の増加はさほどではないことを見い出した(モルヒネ50-99mg/d:OR=1.92; 95%CI=1.30-2.85; モルヒネ100-199mg/d: OR=2.04; 95%CI=1.28-3.24)。

・非癌性疼痛に対してオピオイドを投与される患者で、特に臨床ガイドラインの推奨量を超える用量では、1日投与量はオピオイド関連死と強く関係している。

[!]:海外では、そういった基礎データがないままで、非癌性疼痛に対するオピオイド投与はすでに許可されてしまっているのだな。日常的に使用しているフェンタニルでも、呼吸抑制作用は著明で少し過量投与するだけで、呼吸が止まって低酸素になっても呼吸が出ないことがあるから、日常においてもオピオイド過量は確実に死亡率を増加させるであろうことは想像に難くない。

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