死亡と術後肺合併症を予防するために麻酔中に各呼吸終末に陽圧を加える

Applying positive pressure at the end of each breath during anaesthesia for the prevention of mortality and postoperative pulmonary complications
Cochrane Reviews This version first published online: September 8. 2010

呼気終末陽圧(PEEP)は、意識障害患者に人工換気を行うときにしばしば使われる。この手技は、各呼吸終末に肺に圧を加えることが必要である。患者の肺を換気する過程で、肺はある程度のデフレーションを引き起こす。つまり呼吸と呼吸の間で、肺は通常よりも含気量が少なくなる。その時に陽圧を加えることによって、気道を再膨張させようとする。PEEPが全身麻酔中に呼吸機能を改善することは知られている。しかし、PEEPを受けた患者で術後死亡や呼吸器合併症(例えば肺炎)のリスクが低減するかどうか分からない。この観点から、全身麻酔中のPEEPの使用が術後に及ぼす功罪を評価した。文献検索によって、患者330人を含む8つの無作為臨床試験(RCT)を見つけた。4つの試験は、アウトカムとして死亡率を報告した。これらのデータをプールし、PEEP群と非PEEP群に群間差はなかったが、患者数が少なく、このアウトカムが稀であるという事実のため、これらの結果からは死亡率に与えるPEEPの影響について結論できなかった。PEEPについて若干の利益を示唆した2つの知見があった。1つ目は、PEEP群で手術当日の酸素化が良好であった。2つめは、放射線学的イメージ上は、PEEP群で術後に無気肺(虚脱肺の領域)の減少を示した。PEEPの応用が死亡率に及ぼす効果について信頼できる結論を得るために、これ以上どれくらいの患者が必要か予測するために計算し、この数は21,200であった。我々が検索した研究からは、術中PEEPが有害であるという示唆は得られなかった。ひとまずは安心だが、データが少数のために、確定的とはいえない。術中PEEPが術後の死亡と呼吸器合併症にどのような影響を及ぼすかについて結論を得るには現在のところエビデンスが十分ではない。

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