病的肥満患者での麻酔導入に必要なプロポフォール用量は除脂肪体重で

Lean Body Weight Scalar for the Anesthetic Induction Dose of Propofol in Morbidly Obese Subjects
Anesthesia & Analgesia vol. 113 no. 1 57-62

プロポフォール3.png・病的肥満(MO)集団に関連した独特の麻酔リスクが報告されてきた。これらの患者への薬物投与は、肥満に伴う生理学的・体型的変化のために変更が必要かもしれない。残念なことに、極端な肥満が麻酔薬の薬理に与える効果を調べた研究は散見されるのみである。プロポフォールはこれらの患者で最も頻用される導入薬であるが、病的肥満患者に対するプロポフォールの適切な導入投与量には議論がある。そこで、本研究では病的肥満患者で麻酔導入用に体重を基にした2つのプロポフォール投与量を比較した。

・病的肥満患者(BMI≧40kg/m2)60人は、実体重(TBW)か、あるいは除脂肪体重(LBW)に基づいて、麻酔導入用にプロポフォール持続注入(100mg/kg/h)を受けるよう無作為化された(それぞれTBW群、LBW群とする)。対照被験者(肥BMI≦25kg/m2)30人は、TBWに基づきプロポフォール持続注入(100mg/kg/h)を受けた。注射器落下を意識喪失(LOC)の指標として使用し、その時点で、プロポフォール注入を中止した。注射器落下までに必要としたプロポフォール量とLOCまでの時間を記録した。

・注射器落下に要したプロポフォール総用量(mg/kg)とLOCまでの時間は、対照群とLBW群間で同様であった。TBW群では有意に大量のプロポフォールを使用し、LOCまでの時間が有意に短かった。全3群で、LBWと総プロポフォール投与量に強い相関関係があった。

・病的肥満患者での全身麻酔に必要なプロポフォール用量としては、LBWに基づいた投与量の方が適切である。

[!]:プロポフォールのように即効性の薬物では、第1コンパートメント(循環血液量)の容量が重要であって、第2、第3コンパートメントの容量はあまり関係ないということなのだろうな。逆に、中~遅効性の薬物では、後者が重要になってくるのだろう。

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