術後の認知機能障害

Postoperative cognitive disorders
Current Opinion in Critical Care: August 2011 - Volume 17 - Issue 4 - p 376-381

・高齢者は人口で最も急成長している層で、全外科手術の25~30%を占める。術後認知機能の問題は、大手術後、高齢患者でよく見られる。これらの認知障害の社会経済的意義は深刻で、認知機能の低下は自立性の喪失、生活の質の低下、死亡と関係している。本レビューは術後に最もよくある2つの認知能上の問題に焦点を当てる:術後せん妄と術後認知機能障害(POCD)。

・最近の調査結果:何年もの間、術後せん妄を減少させると証明されている唯一の介入は、術前の高齢者コンサルテーション/スクリーニングである。しかし、いくつかの最近の報告では術前術後の薬理学的・内科的(水分投与、酸素化)管理で術後せん妄を減らせることが示されている。ごく少量のプロポフォール鎮静下の脊椎麻酔が、股関節骨折の患者で術後せん妄の発生頻度を低下させることが示された。同様に、ICUで人工呼吸中の患者のデキスメデトミジン鎮静は、術後せん妄が少なく、人工呼吸期間が短い。術前の教育水準と脳機能(認識予備能)のレベルから、術後の認知機能の問題の危険性のある患者を予測できるかもしれない。白質統合性の低下した患者は、術後せん妄とPOCD双方の危険性が大きいと報告されている。

・術後の認知機能の問題の病因は知られていないが、術前の認知機能低下が術後せん妄とPOCDの進展に関与するという新たな証拠が明らかになっている。吸入麻酔薬が老化しつつある脳に神経毒性があるという懸念が増大しつつあるが、現在までのところ、この仮説を支持する人間のデータはない。高齢患者で長期的認知機能の転帰を改善する介入を評価する無作為対照試験が早急に必要である。

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