正常な肺においては低一回換気量と高PEEPによる人工呼吸は炎症の増加と呼吸器関連肺障害をもたらす

Low Tidal Volume and High Positive End-Expiratory Pressure Mechanical Ventilation Results in Increased Inflammation and Ventilator-Associated Lung Injury in Normal Lungs

Anesthesia & Analgesia vol. 110 no. 6 1652-1660

・低1回換気量(Vt)と低ブラトー圧による保護的人工呼吸は、ARDS患者で死亡率を減らし、人工呼吸期間を短縮させる。長時間の大手術中に、正常肺を保護する人工呼吸は、術後の予後を改善する可能性がある。正常肺で使用される3種の換気戦略を動物実験で行い、肺メカニクス、炎症性メディエータ、肺組織傷害への効果を比較した。

・雌ブタを、無作為に3群に分け、H-Vt/3群(n = 6)は、15mL/kg予測体重(PBW)のVt+3cmH2Oの呼気終末陽圧(PEEP)で、L-Vt/3群(n = 6)は、6mL/kgPBWのVt+3cmH2OのPEEPで、L-Vt/10群(n = 6)は6mL/kgPBWのVt+10cmH2OのPEEPで、8時間換気し、血行動態、気道力学、動脈血がスと炎症性マーカーをモニターした。気管支肺胞洗浄(BAL)で、炎症性マーカーと蛋白質濃度を分析した。右下葉は、特定のサイトカインのmRNA分析に、右下葉と右上葉は、組織学的に評価した。

・H-Vt/3群とL-Vt/3群とは対照的に、L-Vt/10群は、BALで炎症性メディエータが6倍の増加を示した(P<0.001)。BALのサイトカインは、H-Vt/3群とLVt/3群で同様で、H-Vt/3群は、L-Vt/3群とLVt/10群より肺傷害スコアが有意に低かった。

・術中の換気戦略を比較して、高PEEPによる換気は、炎症性マーカー産生を増大させた。低PEEPでは、炎症性マーカーの増加は少なかった。高Vt+低PEEPは、組織学的な肺損傷が少ない結果となった。

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