全身麻酔前と中のビーチチェア位での脳酸素化

Cerebral oxygenation in the beach chair position before and during general anesthesia
Minerva Anestesiologica 2010 July;76(7):485-90

・ビーチチェア位では虚血性脳障害が気になるところである。外科患者で全身麻酔の前・中のビーチチェア位が、近赤外分光学(NIRS)で測定した脳の酸素化に異なる変化を誘発するかどうか評価した。

・前日と当日全身麻酔中に、ビーチチェア位で、NIRSモニターNIRO-200を使って脳組織酸素指数(TOI)値を評価した。肩の手術を受ける術前のTOI値が正常の患者30人を対象とした。仰臥位で10分間の安静後または気管挿管10分後に最初のTOI測定を行ない、引き続き5分毎に、頭部挙上30度、その後60度で測定した。全身麻酔中、患者は50%の酸素+1.5%セボフルランで正CO2になるよう人工呼吸を行った。平均血圧(MAP)は、心臓の高さの上腕で非侵襲的に測定し、フェニレフリンで60mmHg以上に維持した。

・術前のTOI値とMAPは、正常範囲であった。MAPは麻酔直後には減少したが、患者が30度と60度頭部挙上位にしたとき、それ以上は変わらなかった。心拍数も、麻酔と同時に減少した。しかし、TOI値は、全身麻酔導入やビーチチェア位にすることでは変わらなかった。

・術前に正常の脳のTOI値を示す患者では、全身麻酔中にビーチチェア位にしても脳の酸素化は変わらない。

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