ビーチチェア体位と側臥位での肩関節形成術中の近赤外線で評価した脳酸素飽和度低下の事象

Cerebral Oxygen Desaturation Events Assessed by Near- Infrared Spectroscopy During Shoulder Arthroscopy in the Beach Chair and Lateral Decubitus Positions

Anesthesia & Analgesia vol. 111 no. 2 496-505

・ビーチチェア位(BCP)で肩手術を受ける患者は、脳虚血により神経病学的有害事象の危険があるかもしれない。本調査では、BCPまたは側臥位(LDP)下で肩関節鏡検査中に、脳の不飽和化事象(CDE)の発生率を測定した。

・BCP(n=61)またはLDP(n=63)で定時の肩関節鏡検査を受ける患者124人を対象とした。麻酔管理は、全患者で標準化された。脳局所組織酸素飽和度(Scto2)は、近赤外分光器を使って定量化された。心拍数、平均動脈圧、動脈酸素飽和度、Scto2は、患者の位置決め前と、術中3分おきに測定した。Scto2値が臨界閾値(15秒以上、前値から20%以上低下するか、絶対値が55%以下に減少)未満になった場合をCDEと定義し、予め決められたプロトコルに沿って治療した。CDEの発生数と低Scto2値の治療に用いられた処置を記録した。術中CDEと術後回復障害との関係を評価した。

・LDP群で斜角筋間ブロックが多い点を除いては、麻酔管理は、BCPとLDP群間で同様であった。術中の循環動態変数は、群間差はなかった。Scto2値は、術中を通して、BCP群で低かった(P<0.0001)。CDEの発生率はBCP群で高かく(80.3% vs 0%)、同様に被検者ごとのCDE発生中央値はBCP群で高かった(4 [0-38] vs 0 [0-0] 全て P<0.0001)。斜角筋間ブロックのない全被験患者で見ると、術中CDEが発生した被検者では、CDEがなかった被検者に比べて吐き気(50.0% vs 6.7%、P =0.0001)と嘔吐(27.3% vs 3.3%、P=0.011)の発生率が高かった。

・BCPでの肩手術は、LDPでに比較して、脳酸素化の有意な低下と関係している。

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