待機的帝王切開に際しての脊椎麻酔後に昌質液かコロイド投与後の母体の心拍出量変化

Maternal Cardiac Output Changes After Crystalloid or Colloid Coload Following Spinal Anesthesia for Elective Cesarean Delivery:
A Randomized Controlled Trial

Anesthesia & Analgesia vol. 113 no. 4 803-810
・帝王切開分娩時の脊椎麻酔に関連した低血圧を、輸液剤と昇圧剤の投与によって最小限にすることは、胎児や母体の罹患率を低下させる。大部分の研究は、そのような療法の効果を評価するのに、非観血収縮期血圧(SBP)測定に終始した。本研究では、麻酔開始時に、晶質液または膠質液の急速投与にフェニレフリン注入を併用投与される妊婦で、心拍出量(CO)変数を測定するために、胸骨上ドップラー・フロー・テクニックを使用した。晶質液の併用投与と比較してコロイド併用投与の方が持続性のCO増加をもたらし、したがって昇圧剤必要量が減ると、本研究では仮定した。

・本無作為二重盲検研究では、脊椎麻酔下に待機的帝王切開分娩予定の健康な満期女性60人を対象とした。前値として心拍数、SBP、1回拍出量・修正フロー時間・収縮性を含むCO変数は、左側傾斜位で記録された。クモ膜下注入時に、6%w/v ヒドロキシエチル澱粉溶液(HES)かハルトマン(晶質液)溶液(HS)を1L急速併用投与されるよう、被検者は割り当てられた。フェニレフリン注入は、母体のSBP前値を維持するよう調節した。COは、脊椎麻酔開始から20分間は5分間隔で測られた。主要転帰であるCOを群間で、また第二転帰としてフェニレフリン投与量、母体の血行動態と、胎児の転帰データを群間で比較した。

・母体属性、手術回数、胎児転帰データは、群間で同様であった。 どの時点でも測定されたCO変数値には群間に有意差はなかった。COは、一過性に、HS群で5分後に、そして、HES群の5分後と10分後に前値よりも高かった(範囲:0.13~1.74L/分);研究期間中の晶質液群とコロイド液群の全体的なCO平均差は、0.06L/分であった(95%信頼区間:-0.46~0.58)。1回拍出量は、ずっと、両群で前値よりも高かった; 最高速度は、HES群でだけ前値よりも一貫して高かった; そして、修正フロー時間は、両群で増加した; その影響はHSでは一時的だったが、HES群で持続した。心拍数は、群内と群間でどの時点でも差はなかったが、時間とともに減少した。脊椎麻酔時間から分娩までの総フェニレフリン投与量は、群間で同様であった。

・コロイドまたは晶質液の併用投与に無作為化された女性で、COには差がなかった。そのうえ、昇圧剤必要量または循環動態安定性にも差がなかった。待機的帝王切開分娩の際の脊椎麻酔中に、フェニレフリン投与に併用する場合、コロイドには晶質液を上回る利点はないと結論する。

[!]:どうせ出血するから、コロイドを使いたい気はするが、どちらでもよいということか。

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この記事へのコメント

みぃ
2012年09月30日 21:58
はじめまして、ブログ読ませていただきました。
今日、カイザーをやってきて、復習を兼ねた勉強をしてたら、晶質液と膠質液の違いが分らなくて、ネット検索してここにたどり着きました。
うちのカイザーでは、ビカーボンを一気に落としています。
膠質液のほうがいいと、参考書に書いていましたが、どっちでもいいという回答にショック受けました(笑)
でも、勉強になりました★

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