院外心停止の病院前治療に上気道器具 vs 気管挿管の比較

Comparison of supraglottic airway versus endotracheal intubation for the pre-hospital treatment of out-of-hospital cardiac arrest
Critical Care 2011, 15:R236 Published:2011-10-10

・日本では、院外心停止(OHCA)を治療するために、声門上気道器具(SGA)と気管挿管(ETI)の両方が、救急救命士(ELST)によって使用されてきた。心停止中の気道管理は伝統的に強調されてきたにもかかわらず、 OHCAからの生存と、時間依存的な有効性に及ぼす影響については依然不明である。

・日本の大阪で、2005年1月1日から2008年12月31日までに、救急医療サービスによって、進化型気道で治療された、目撃者のある非外傷性OHCAの全成人を、前向き Utstein型地域集団データベースで調査した。主要転帰は、神経学的転帰が良好な1ヵ月生存率であった。進化型気道(ETI/SGA)のタイプ、器具留置のタイミング、神経学的転帰の関係が多変量ロジスティック回帰により評価された。

・7,517例の目撃者のある非外傷性OHCAのうち、5,377例は進化型気道で治療された。これらのうち、1,679例はETIで、3,698例はSGAであった。良好な神経学的転帰は、ETIとSGAで同様であった(3.6% vs 3.6%(P= 0.95)。卒倒からETI留置までに要した時間は、SGAよりも有意に長かった(17.2分 vs 15.8分、P<0.001)。多変量解析から、進化型気道の早期留置が良好な神経学的転帰と有意に関係していた(1分の遅れに対する調節オッズ比[AOR] 、0.91、95%信頼区間[CI][0.88-0.95])。ETIは、有意な予測因子ではなかった(AOR 0.71、95%CI[0.39-1.30])が、ETI資格のある救急救命士の存在は良好な神経学転帰の有意な予測因子であった(AOR 1.86、95%CI[1.04-3.34])。

・目撃者のあるOHCAの良好な神経学的転帰には、ETI vs SGAでは差がなかった。型によらず進化型気道による早期の気道管理とリズムが良好な転帰と関係していた。

[!]:気管挿管しようがしまいが最終転帰にはほとんど関係ない。神経学的に転帰良好に回復するような症例ではSGAで充分。むしろ気管挿管の方が気道確保に手間取り、予後を悪くする可能性さえある。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック