内科・外科ICU患者で赤血球輸血と貯蔵期間の長期化とは深部静脈血栓症と関係がない:前向き観察コホート

Red blood cell transfusion and increased length of storage are not associated with deep vein thrombosis in medical and surgical critically ill patients: a prospective observational cohort study
Critical Care 2011, 15:R263 Published:2011-11-02

・保存時間が長くなるにつれて、赤血球(RBC)の細胞膜は形態的、生化学的変化(『RBC貯蔵障害』と呼ばれる)をきたす。貯蔵障害は、輸注されたときに、炎症や血栓形成傾向を促進するかもしれない。外傷患者では、RBC輸注は、特に21日を超えて保存したRBCや、5単位以上輸注された場合に、深部静脈血栓(DVT)の独立危険因子である。本研究の目的は、RBC輸血あるいはRBC貯蔵期間が、内科・外科ICU患者のDVT発生を予測するかどうか調査することであった。

・少なくとも3日以上ICUに在室した患者261人を1年間にわたり前向きに登録したデータベースを使用して、コックス比例ハザード回帰を用いてDVTとRBC輸血を分析した。輸血は4つの閾値で、貯蔵期間は、3つの閾値を使用した。 DVTは、毎週2回の下肢近位部のエコーで確認された。多変量解析は、この集団で、4つの有意なDVT予測因子(静脈血栓症の既往、慢性透析、血小板輸注、陽性変力薬使用)で調整された。

・患者261人のうち、126人(48.3%)は少なくとも1単位のRBC輸注を受けた;輸血患者の46.8%は、ICUで5単位超を投与された。RBC輸血を受けた患者は、高齢(68.8 vs 64.1歳)、女性(47.0 vs 30.7)、重症度が高く(APACHEII 26.8 vs 24.4)、外科系(21.4 vs 8.9)であった(P<0.05)。1患者当たりの輸血総数は、1~64単位、平均6.3(SD 7.5)単位、中央値は4(IQR 2,8)単位であった。単変量分析で、DVTと輸血時期(1日早く、3日早く、7日早く、もっと前)や貯蔵期間(<7、または>7日で<14、>14日で<21、>21日)との間にはなんら関係がなかった。 輸血患者で、多変量解析は、RBC輸注または貯蔵期間がDVTを予測するとは示さなかった。 傾向は仮説と逆であった(例えば、RBC保管期間<7日間は>7日と比較してDVTのリスクが大きいことが示唆された(HR 5.3; 95%CI 1.3-22.1)。

・内科・外科ICUでRBC輸血単位数や赤血球貯蔵期間の長期化とDVTのリスク増加との間にはなんの関連も見出すことができなかった。別な説明としては、十分な事例が欠如していたこと、患者要因の相互作用、貯蔵期間の異なる赤血球を混合したことがDVTリスクに差動効果を及ぼしたとか、不測の交洛因子の存在などが考えれらえる。

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この記事へのコメント

http://www.fetang.com/
2013年08月02日 12:34
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま~す。よろしくお願いします

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