術前不安と疼痛感受性は、全身麻酔のプロポフォールとセボフルラン必要量の独立予測因子である

Preoperative anxiety and pain sensitivity are independent predictors of propofol and sevoflurane requirements in general anaesthesia
Br. J. Anaesth. First published online: November 13, 2011

不安1.png・麻酔薬と鎮痛剤必要量は、精神的な要因によって、患者毎に変化すると考えられる。本横断的研究では、術前の精神的要因が麻酔薬の必要量と術後疼痛を予測できるかどうかを調査した。

・連続した女性患者 100 例が甲状腺全摘術の前に、シュピールベルガーの State-Trait Anxiety Inventory(STAI)と疼痛感受性アンケート(PSQ)に答えた。TCI プロポフォール投与で麻酔を導入し、SOA(セボフルラン+酸素+空気)を使用して、BIS でモニタリングしながら、一定の同じ麻酔深度で;麻酔維持を行なった。

・不安スコア(状態不安と特性不安)が高い患者では軽度(BIS=85)および中等度(BIS=75)の鎮静度に達するのに必要なプロポフォール量が多かったが、深い鎮静度(BIS=65)に到達するのに必要なプロポフォール量と有意に関係したのは特性不安だけであった。セボフルランの MAC×時間は、PSQ スコアと有意に相関していた。術後疼痛の程度は、STAI と PSQ の双方と有意に相関していた。

・術前の不安と疼痛感受性は、全身麻酔でのプロポフォールおよびセボフルラン必要量の独立予測因子である。麻酔薬と鎮痛剤用量は、患者の術前の不安と疼痛感受性によって修飾されうる。

[!]:STAI (the State-Trait Anxiety Inventory) とは,不安を「状態不安」と「特性不安」の両面から測定することを目的として,1970 年に C.D.Spielberger らにより開発された質問紙法による不安尺度である。「状態不安」を測定する State-Form と「特性不安」を測定する Trait-Form の 2 つから成る。何となくは分かっていたことだが、これまでエビデンスとしては不十分であった点、すなわち、術前診察時に患者の不安をできるだけ取り除くことで、不必要に麻酔薬を高用量使用しなくても済むということが明らかにされた。

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