術中低血圧と一般外科手術後の脳梗塞:ネスティド・ケース・コントロール研究

Intraoperative Hypotension and Perioperative Ischemic Stroke after General Surgery: A Nested Case-control Study
Anesthesiology: March 2012 - Volume 116 - Issue 3 - p 658-664

・術後の脳梗塞は珍しいが、術後の大きな合併症である。もっともしばしば提案されているメカニズムは、心臓や大血管から生じた血栓である。術後脳梗塞の発生と進展における術中低血圧の役割はほとんど知られていない。

・2002年1月~2009年6月の期間に非心臓・非神経学的手術を受けた 48241例の患者で症例対照研究を行った。合計42例の脳梗塞症例(0.09%)が、年齢と術式において 252 例の対照患者に合致した。条件付きロジスティック回帰分析を使用して、可能性のある交絡因子で調整して、術中低血圧(血圧の閾値範囲にしたがって定義された)の持続時間が、術後10日以内に虚血性脳梗塞の発生率に及ぼす効果を推定した。

・可能性のある交絡因子による補正と多重検定の後も、平均血圧が前値から 30%以上低下した持続期間は、依然として手術後脳梗塞の発生と統計学的に有意な関係があった。

・術中の低血圧は術後脳梗塞の発症に影響する場合がある。特に平均血圧が前の血圧よりも 30% 以上低下している場合には、術後脳梗塞のリスクと関係しているのが観察された。

[!]:一般的には、「術前血圧の±20% に維持しなさい。」と言われていると思うのだが、実際問題として、硬膜外併用したり、レミフェンタニルで十分な鎮痛を行うと、その範囲に維持するのは簡単ではない。-30% 以上にするのもなかなか難しいかもしれないが、こういう研究結果が出たからには、可及的に -30% 以上にするよう努めなくてはならないな。

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