全身麻酔下のビーチチェア体位での関節鏡下肩関節手術中の血行動態と脳酸素化

Haemodynamics and cerebral oxygenation during arthroscopic shoulder surgery in beach chair position under general anaesthesia
Acta Anaesthesiologica Scandinavica Article first published online: 10 MAY 2012

・ビーチチェア位(BCP)で手術を受ける患者は、脳虚血の危険にさらされている。本研究では、BCP で頸静脈静脈球酸素酸素飽和度の低下(SjvO2<50%)の頻度と危険因子を調査した。 また、近赤外分光法とで測定される局所脳組織酸素飽和度(SctO2)と SjvO2 が脳酸素化を評価する上で互換性があるかどうかを調べた。

・BCP で鏡視下肩関節手術を受ける 56 例の一連の患者を研究した。麻酔は、担当者の選択に従って、プロポフォール+レミフェンタニル(P/R)による静脈麻酔か、セボフルラン+ 50% 亜酸素化窒素(S/N)による吸入麻酔であった。平均動脈圧(MAP)、心拍数(HR)、SjvO2 と SctO2 を、患者が BCP 体位を取る前(前値;導入後の仰臥位)と後に測定した。Blant-Altman 分析を行って、SctO2 と SjvO2との一致度を測定した。

・患者が BCP 体位を取ったとき、SjvO2、SctO2、MAP、HR は有意に減少した。頸静脈酸素飽和度の低下は、患者の41%で(P/R で 56% vs S/N 麻酔法で21%(P=0.0077)発生した。酸素飽和度低下の危険因子は、P/R 麻酔法[補正オッズ比(aOR) 4.76、1.34-16.95 95%信頼区間(CI)、P=0.016]と MAP<50mmHg(aOR 3.85、1.21-12.25 95%CI、P=0.023)を含んだ。Blant-Altman 分析では、平均差 -8.9% で 95%一致限界は -40.0%~23.0% であることが示された。百分率誤差[参照方法の 1.96 標準偏差/平均]は、48.5%であった。

・BCP での頸静脈酸素飽和度低下の発生率は 41% であり、全身麻酔下に手術を受けている際、P/R 麻酔法と低血圧がその発生と関係していた。SctO2は、脳酸素化度を評価する上で、SjvO2 の代用とはならない可能性がある。

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  • ビーチチェア体位での肩手術中の脳酸素飽和度低下事象の危険因子

    Excerpt: ・本研究の目的は 2 つであった:(1)患者のリスク層別化、正常血圧を維持する麻酔、段階的な患者の体位取り、からなる包括的な手術麻酔プロトコール実施後の脳酸素飽和度低下事象(CDE)の危険因子を調査す.. Weblog: 麻酔科勤務医のお勉強日記 racked: 2019-02-14 08:30