知らなきゃ損!(Part 3) 最適カフ圧を設定するために

 これまでは触れなかったが、シリンジ(外筒)とプランジ(内筒)との相互関係には、2つの圧が関係している。一つは、既に動きが停止しているプランジを動かす時に必要な圧であり、もう一つは、既に動いているプランジが停止する時の圧である。この2つの圧はかなり異なっている。前者は slip pressure(滑走圧) と呼ばれ、後者は stick pressure(固着圧)と呼ばれている。

 停止している自動車を動かし始めるときには非常に大きな力が必要だが、既に動いている自動車を停止させるときの力はより少ない力で済むのと同じである。

 「カフを多めに注入してプランジが押し戻されるのを待つ。」際に、初圧は、最適カフ圧(=固着圧)ではなくて、滑走圧よりも高い圧が必要である。したがって、最初にカフに注入するエアの量は、カフ圧が滑走圧よりも高くなって、プランジが動き出すくらいに十分に高い圧になるように注入するか、あるいは、プランジがまったく動かない状況であれば、手でプランジをわずかに引いてプランジが動き出すことを確認してから、押し戻されてくるプランジが停止することを確認する必要がある。

「そんなこと最初からちゃんと説明しておけよ!」って言われそうですが、「超簡単!」と切り出した手前、ちょっと説明が遅れましたが、この記事まで読んでくれたあなたは、「超簡単!カフ圧設定法」を真の意味で理解できたことと思います。以上の点について、参考になる文献を以下に記しておきます。

Brand and Size Matter When Choosing a Syringe to Relieve Pressure in a Tracheal Tube Cuff
Anesth Analg 2004;99:1445–9 1445-1449


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