急性肺障害のある患者で肺保護的人工呼吸と 2 年生存率の関係:前向きコホート研究

Lung protective mechanical ventilation and two year survival in patients with acute lung injury: prospective cohort study
BMJ 2012;344:e2124 (Published 5 April 2012)

・急性肺傷害のある患者で、1回換気量と気道内圧を低く抑えた(肺保護的)人工呼吸と 2 年生存率の関係を評価することを目的とした。

・米国、メリーランド州、ボルチモアにある 4 つの病院の 13 の ICU での、急性肺傷害で人工呼吸を受けた連続患者 485 人を対象とした前向きコホート研究である。主要転帰項目は急性肺傷害発症後の 2年生存率である。

・485 人の患者から、1日に 2 回測定された、該当する呼吸器設定 6240 回のデータが得られた(患者一人当たり中央値 8 回の該当呼吸器設定;そのうち 41% が肺保護換気を遵守していた)。これらの患者のうち、311(64%)人は 2 年以内に死亡した。人工呼吸の総継続時間とその他の関連共変数で調整後、肺保護換気に該当する呼吸器設定が 1 回増すごとに、2 年間の死亡利リスクが 3% 低下することと関連していた(ハザード比 0.97、95% 信頼区間 0.95-0.99、P=0.002)。肺保護換気に遵守しない場合と比較して、肺保護換気に 50% 遵守した典型的患者の 2 年死亡率の絶対リスクの低下は、4.0%(0.8%-7.2%、P=0.012)、100% 遵守した場合は 7.8%(1.6%-14.0%、P=0.011)と推定された。

・肺保護的人工呼吸は急性肺障害のある患者にとって実質的な長期生存率の向上と関係していた。急性肺傷害のある患者で、日常臨床において、肺保護換気の適用を増やせば、長期的死亡率を減少させることができるだろう。

[!]:この論文での肺保護換気の条件は、「1 回換気量が 6.5 mL/kg 予測体重以下で、吸気終末プラトー圧が 30cm H2O以下」としている。呼吸不全患者の人工呼吸器設定は、今後はこれを遵守しましょう!

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