血清の心臓トロポニン I 濃度の増加は ICU 患者の院内死亡率を予測する

Raised serum cardiac troponin I concentrations predict hospital mortality in intensive care unit patients
Br. J. Anaesth. First published online: May 22, 2012

・最近の研究で、心臓トロポニン I (cTnI)血漿濃度増加は重症患者でよく見られ、予後不良と関係していることが示唆されている。本研究では、内科/外科混合 ICU の患者在室中の血漿 cTnI 濃度増加の頻度を調査し、その結果を病院死亡率と比較した。

・6ヵ月間に ICU で治療された全患者で、基本的データの詳細、臓器サポート、病院死亡率を記録した。全患者で、cTnI 濃度を毎日測定し、0.04μg/L を正常上限値とし、0.12μg/L を追加階層化点とした。

・663 人の患者のうち、54% は男性であり、年齢の平均(SD)は 60(18)歳で、65%は、外科患者で、APACHE Ⅱ スコアの中央値は 15(四分位領域12-20)であった。ICU 在室中に 345人の患者(52%)で cTnI 濃度の増加を認めた。120 人の患者(18%)が院内で死亡した。cTnI 濃度>0.04μg/L は、年齢、内科的入院、予想外の入室、APACHE Ⅱスコア、人工呼吸、血液濾過とは独立して、病院生存率のオッズ比低下と関係していた(補正オッズ比 0.25(95%信頼区間 0.08-0.75;P=0.014)。cTnI の「僅かな」増加のある患者群を含め、cTnI 増加度による階層化によって、病院生存率のオッズ比が次第に低下する傾向が明らかとなった。

・ICU 滞在中の血清 cTnI 濃度の増加は、境界値を低く設定しても、病院死亡率を独立して予測する。我々は、cTnI の「僅かな」増加も、病院死亡率の増加との関係に向かう傾向を見出した。

[!]:心臓はもっとも酸素消費率の高い臓器だから、全身の酸素需給バランスの悪化を鋭敏に捕らえることができるのかもしれないな。

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