尿道カテーテルによる不快を軽減する方法

 もうかれこれ10年くらい前であろうか、今とは違うやり方をしていた頃・・・・、全身麻酔から覚醒して病棟へ帰室しようとしている男性患者の非常に多くが、「しっこがしたい~、してもええか?」と訴えていた。「男性は女性に比べて尿道が長いから、ゴムの不快感もひどいんだろうな~。」くらいにしか考えていなかった。

 当時は、麻酔科的に、「尿量はボリューム過不足のモニターになるから。」という理由で、今から考えると、過剰に留置していたきらいがあった。

 しかし、あまりにも多くの患者さんが尿道カテーテルの不快感を訴えるので、何か対策はないのだろうかと、看護部と麻酔科で対策を練った。そこで、まずは、ルーチンに使用する尿道テーテルの太さを、それまでの16Fr から14Frにサイズダウンした。それだけで、訴えがかなり減少した。

 実際に尿道カテーテルによる不快感は尿道全体にわたるのではなく、おそらく、男性でもっとも狭小化している膀胱から尿道が出た直後の前立腺部分が原因になっているのではないか。だとすれば、カテーテルの先端付近にゼリーを付けただけでは、カテーテルを挿入している最中に、せっかく付着させたキシロカイン・ゼリーは、もっとも効かせたい前立腺部にカテーテルが到達する前に、すっかりなくなってしまっているのではないか。

 そのような考えから、以前は、カテーテルを留置する前に、カテーテルの先端付近にゼリーを付けただけで挿入していたのだが、それとは別に、麻酔科の指示の下に、男性患者の場合に限って、キシロカイン・ゼリーをシリンジを使用して、5~10 mL 尿道内に注入することにした。

 尿道カテーテルの不快を訴える男性患者は、それ以降、激減した。

【尿道カテーテルの不快を軽減する対策】

(1) 必要度を十分に考慮して、必須でなければ挿入しない。

(2) 現行サイズよりも太さを1サイズ細いものに変えてみる。

(3) キシロカイン・ゼリーを尿道にシリンジで注入してから、カテーテルを留置する。

 すでにカテーテルが留置されている場合の不快感軽減策としては、ボルタレン坐薬やカテーテルのテープ固定などが良いとされているようだ。

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