硫酸マグネシウム;筋弛緩薬なしの気管挿管の補助薬 - 無作為試験

Magnesium sulphate: an adjuvant to tracheal intubation without muscle relaxation ー a randomised study
European Journal of Anaesthesiology: August 2012 - Volume 29 - Issue 8 - p 391-397

マグネシウム36.png・麻酔では、筋弛緩薬を投与しない気管挿管がしばしば行われる。いくつかのテクニックと追加薬物は、挿管条件を改善するべく試みられてきた。硫酸マグネシウムは、鎮痛、麻酔、筋弛緩効果を有する薬剤である。筋弛緩薬なしの麻酔導入後の挿管条件に及ぼす硫酸マグネシウムの効果を評価することを目的とした。

・2010 年 6 月~2011年 3 月、イブン・シーナー陸軍病院での、全身麻酔下に待機的手術予定のASA-Ⅰ・Ⅱの 60 人の患者を対象とする二重盲式無作為研究である。全身麻酔導入前に、患者は 等張食塩水 100ml +硫酸マグネシウム 45mg/kg (マグネシウム群、n=30)、または同量生食水(対照群、n=30)のいずれかをを 10 分間で投与されるように割り当てられた。麻酔は、フェンタニル 3μg/kg とその 3 分後に プロポフォール 2.5mg/kg で導入された。挿管条件は、第 3 者的麻酔科医によってコペンハーゲン・コンセンサス会議の基準(喉頭展開に容易さ、声帯位置と動き、挿管やカフ注入に対する反応(咳や横隔膜の動き))を使用して評価された。挿管条件は、許容できる(優・良)、あるいは許容できない(劣)と評価された。平均動脈圧と心拍数も、研究時間中に記録された。

・両群の人口統計学的プロフィールは同様であった。臨床的に許容できる挿管条件は、対照群よりもマグネシウム群の方が多く観察された: 25(83%) vs 18患者(60%)(P=0.042)。挿管が失敗した症例はなかった。血行動態変数には群間差がなかった。

・麻酔導入時にプロポフォールとフェンタニルに硫酸マグネシウムを追加すると、筋弛緩薬を投与することなく有意に挿管条件を改善できた。

[!]:「硫酸Mg補正液1mEq/mL(20mL)」 は、硫酸マグネシウム水和物(MgSO4・7H2O)2.46g(0.5mol/L)を含有するので、45mg/kg ということはちょうど1A ということだ。ちなみに添付書には、「重要な基本的注意」として、「本剤は電解質の補正用製剤であるため、必ず希釈して使用すること。」とある。

<関連文献>
1.ロクロニウムのプライミング、硫酸マグネシウム、それらの併用を比較する無作為対照試験

2.挿管用量のロクロニウム投与から自然回復後、マグネシウムの静脈内投与は筋弛緩を再確立する

3.ブピバカインにマグネシウムを添加すると斜角筋間ブロック後の鎮痛持続時間を延長した

4.帝王切開で、硬膜外ブピバカイン+フェンタニルにマグネシウムを追加した効果

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