心臓術後に赤血球輸血を膠質溶液、輸注なしと比較;微小循環、血管密度、Hb、酸素飽和度に及ぼす効果

Red blood cell transfusion compared with gelatin solution and no infusion after cardiac surgery: effect on microvascular perfusion, vascular density, hemoglobin, and oxygen saturation
Transfusion first published online: 31 JUL 2012

・心臓手術後、赤血球(RBC)輸血は、全身的な血行動態とそれによって微小血管血流と酸素運搬(DO2)を改善する可能性がある。

・心臓手術患者を対象とした非無作為化前向き観察研究で、患者が臨床的に容量不足であると考えられた場合に、貧血(Hb<10g/dL)がある場合は、白血球低減赤血球を 1~ 2 単位(270±203mL)輸注(RBC 群、n=12)、貧血がない場合は、膠質溶液 500ml 注入(膠質群、n=14)、あるいは何もしない(対照群、n=13)で、前と輸注 1 時間後に、全身的血行動態と微小血管血流、血管密度(副流暗視野イメージング)、ヘモグロビン(Hb)含有量と飽和度(反射分光光度法)を測定した。

・全身的 Hb は RBC 群では低く、増加したが、膠質群と対照群では増加しなかった。全身的な DO2、O2 摂取、抽出は群間差がなかった。RBC 輸血は、膠質液や対照に比べて、血流は不変であったものの、微小循環における中程度の血管密度、Hb 含有量、飽和度を増加させた。微小循環の Hb と飽和度の変化は、全身的 Hb の変化と相関した。

・データは心臓手術後の RBC 輸血の効果に賛成票を投じている。RBC 輸血は全身的 Hb を増加させ、これが次は、全身的血行動態や容量の状態とは無関係に、舌下微小循環における中程度の血管密度と DO2 を増加させる。

[!]:究極的には、心臓とヘモグロビン濃度と酸素飽和度で組織が必要としている酸素を運搬しているわけなので、心臓が不全な時は、Hb 値と酸素飽和度で補ってやるのが心臓には優しいわけで・・・。

<関連文献>

1.心臓手術を受ける患者での赤血球製剤輸血の危険性

2.心臓手術で輸注された洗浄赤血球・血小板は術後の 炎症と輸血本数を減少させる:前向き無作為対照臨床試験

3.心臓手術患者での術前貧血の頻度と、輸血、ICU在室 期間、死亡率との関連性

4.心臓手術後の急性腎障害のリスクに及ぼす赤血球輸血の影響;貧血患者と非貧血患者では異なる

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