腹部大動脈瘤破裂後、術後早期の心臓トロポニン上昇と死亡率:後ろ向き地域住民のコホート研究

Elevated cardiac troponin in the early post-operative period and mortality following ruptured abdominal aortic aneurysm: a retrospective population-based cohort study
Critical Care 2012, 16:R147 Published:2012-08-07

・腹部大動脈瘤破裂(rAAA)緊急修復術後の、心臓合併症は致命的となる可能性がある。本研究の目的は、rAAA の修復術後の、心臓特異的トロポニン(cTnI)高値に関連した、発生率、危険因子、心臓転帰、死亡率を明らかにすることであった。rAAA 患者の術後早期の cTnI 高値(>0.15mcg/L)によって、心血管合併症と有害転帰のリスクの高い患者群を特定できると仮定した。

・2002 年 1 月 1 日から 2009 年 12 月 31 日まで、アルバータ州(カナダ)の中部と北部で rAAA の緊急修復術のために紹介となった全患者を対象とした後ろ向きの地域住民でのコホート研究である。rAAA 修復術後 72 時間までの心臓特異的検査、事象とともに、人口統計的、臨床的、生理学的、検査学的データを抽出した。

・合計で、患者の 55% (n=77/141)で cTnI が上昇しており、そのうち 12%(n=9)に ST 上昇、23%(n=18)にST低下、5%(n=4)に他の ECG 変化があり、61%(n=47)は診断的 ECG 変化は認められなかった。cTnI 陽性の患者では、冠動脈疾患(45.5% vs 23.4%、p=0.01)と高い APCHEⅡスコア(24.9 vs 21.4、n=0.016)を有する可能性が高かった。cTnI 陽性の患者は、血管作動薬の投与を受け(58.4% vs 14.1%、P<0.001)そうであり、ICU在室期間が長く(8[3-11] vs 4[2-9]日、P=0.02)、補正院内死亡率が高かった(40.3% vs 14.1%;OR 4.23; 95%CI、1.47-12.1;P=0.007)。

・rAAA 修復術早期の cTnI 高値は、手術後合併症と死亡の独立予測因子である。

<関連文献>

腹部大動脈瘤の緊急手術を受ける患者で死亡率に関連する予後因子

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