軽度代謝性アシドーシスが遊離ヒト不全心筋で、β作動性を障害する

Mild metabolic acidosis impairs the beta-adrenergic response in isolated human failing myocardium
Critical Care 2012, 16:R153 Published:2012-08-13

・著明な細胞外アシドーシスは、心収縮性とβアドレナリン反応を減弱させる。 過去には、これは、動物モデルを使ったいくつかの研究で示された。しかし、代償機転が使い果たされたヒト終末期不全心筋では、軽度の急性代謝性アシドーシスにどう反応するかに関しては、ほんのわずかのデータしか存在しない。本研究の目的は、軽度代謝性アシドーシスが、ヒト終末期不全心から採取した筋肉片の収縮性とβアドレナリン反応に及ぼす効果を調査することであった。

・末期心不全患者から分離した無傷の等尺性収縮する肉柱を、軽度代謝性アシドーシス(pH=7.20)にさらした。小柱は頻度を増やしつつ刺激され、最後に、イソプロテレノール(0~1×10-6 mol/L)の濃度を増やしながら晒された。

・軽度代謝性アシドーシスによって、pH 7.40 の時と比較して 26%(12.1±1.9~9.0±1.5mN/mm2、n=12、P<0.01)の収縮力振幅の低下を引き起こした。力-収縮頻度関係の測定では、収縮力にさらなる有意差は生じなかった。イソプロテレノールの最大濃度では、力振幅は 2 群間で同様であった(pH 7.40 vs pH 7.20)。しかし、50% 効果濃度はアシドーシス群で有意に上昇しており、対照群の EC50 が 1.056x10-8 mol/L であったのに比較して、アシドーシス群の EC50 は 5.834x10-8 mol/L(信頼区間[CI] 3.48x10-8 ~ 9.779x10-8、n=9)であり、βアドレナリン作動性反応の障害が示された。

・今回のデータから、ヒト不全心筋では、軽度代謝性アシドーシスは心収縮性を低下させ、βアドレナリン作動性反応を有意に障害することが示された。このように今回の結果は、危機的心不全のある患者でのアシドーシス治療法についての賛否の分かれる議論に役立つことであろう。

[!]:不全心であればあるほど、こまめに細胞環境を整えてやらないといけないということだな。

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