重症患者のせん妄低下のための再オリエンテーション戦略;介入研究の結果

A reorientation strategy for reducing delirium in the critically ill. Results of an interventional study
Minerva Anestesiologica 2012 September;78(9):1026-33

・重症患者のせん妄予防と治療のアプローチに大きな多様性があるのは、前向きの無作為研究が欠如していることに起因する。

・1 年間にわたって当集中治療室(ICU)に入室となった全患者を対象に、せん妄の病因、危険因子、患者転帰に及ぼす影響を評価するために、二段階の前向き観察研究を開始した。第一相 - 2008 年 1 月から 2008 年 6 月までは観察相とし、第二段階の 7 月から 12 月までを介入相とした。当 ICU に入室となった全患者を募ったが、既存の認知障害、認知症、精神病、脳卒中後の機能障害のある患者はデータ解析から除外した。せん妄の評価は、鎮静中断後、1 日に 2 回、Confusion Assessment Method for the ICU を用いて評価された。第 2 相中、患者は、再オリエンテーション戦略と環境・聴覚・視覚刺激を受けた。

・当 ICU に各期間中それぞれ合計 170人(第 1 相)、144人(第 2 相)を入室させた。せん妄の発生は、第 1 相 35% に比べて、第 2 相では 22% と有意に低かった(P=0.020)。Cox 比例ハザードモデルでは、再オリエンテーション戦略の適用が最もせん妄の強い予防因子であることが分かった:(HR 0.504, 95% C.I. 0.313-0.890)、その一方で年齢(HR 1.034, 95% CI: 1.013-1.056, P=0.001)とミダゾラムとオピオイドによる鎮静(HR 2.145, 95% CI: 2.247-4.032, P=0.018)は陰性予測因子であった。

・時宜を得た再オリエンテーション戦略は、せん妄発生の有意な低下と相関しているようである。

[!]:Confusion Assessment Method for the ICU :非精神科医のために開発された譫妄評価方法 CAM を、ICU 患者に適応できるように改良したもの

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