気管チューブ・サイズを推定する新規で簡単な方法=「手幅÷10」

気管チューブのサイズを推定する方法は、いろいろとある。

1.小指の太さ=チューブ外径

2.年齢を変数とした公式

 ID(mm)=4+年齢(歳)/4

 で表され、Cole の式と呼ばれている。

 しかし、同じ年齢の小児でも体格にはかなりの幅があり、年齢だけでチューブ径を推定するのには、当然のことながら無理がある。そこで、年齢と身長を変数とした公式や、近年では、身長を変数とした公式も提唱されている。

3.年齢と身長を変数とした公式

 ID((mm)=0.101×年齢(歳)+0.023×身長(cm)+2.487

小児におけるカフなし気管内チューブサイズの予測式の検討


4.身長を変数とした公式

 ID(mm)=2+(身長 cm/30)

Accuracy of a New Body Length-based Formula for Predicting Tracheal Tube Size in Chinese Children

【抄録の日本語訳】 中国人小児の気管チューブサイズを予測する、身長を基にした新しい公式の精度


 変数を増やせば増やすほど、推定の精度は上がるかもしれないが、変数が増えると、その分、その情報を収集するのにも、また計算するのにも時間と手間がかかってしまう。

 実際の臨床で使用する場合には、できるだけ変数が少なく、計算が容易で、なおかつ、簡単に計測できて、緊急時にも測定可能な変数を基にしたものが好ましい。

 この点、「手幅」は、患者が仰臥位で、意識がない状態でも、定規1本あれば計測可能で、計算も10で割るだけなので、非常に簡便である。しかも、年齢や身長、さらに性別の違いさえも反映している可能性がある。同じ身長でも性別が違えば、気管径も自ずと違ってくるのではないだろうか。

 第5指の太さは、細いが故に測定者毎の誤差も大きい。これに対し、手幅は第5指の10倍くらいあるので、測定者毎の誤差は少ない。誰が計測してもほぼ同じ結果となる。

 「手幅」のよくある一般的定義は、「橈側中手点(第二中手骨の骨頭[中手骨の遠位端にあるふくらんだ部分]のうち、最も橈側に突き出している点)から尺側中手点(第五中手骨の骨頭[中手骨の遠位端にあるふくらんだ部分]のうち、最も尺側に突き出している点)までの直線距離」であるが、ここでいう「手幅」は、第2指の付け根の皺の橈側点~第5指付け根の尺側点を指している。
前者よりも計測しやすく、主観が入りにくいと考えている。

画像



 現在、このチューブサイズ推定法は、当院で検証中である。いずれ症例数が十分集まったら、どこかの学会で発表することになるだろう。まだ、エビデンスはないが、年齢や身長よりも良好な推定が可能なのではないかと、目下データ収集中である。

 皆さんも、試してみてください。

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