術後の悪心嘔吐を防ぐメトクロプラミド全身投与:藤井の研究を除いたメタアナリシス

Systemic metoclopramide to prevent postoperative nausea and vomiting: a meta-analysis without Fujii's studies
Br. J. Anaesth. (2012) 109 (5): 688-697. doi: 10.1093/bja/aes325 First published online: September 25, 2012

・これまでのエビデンスでは、全身麻酔を受けた患者で、メトクロプラミド 10mg の全身投与は術後の悪心嘔吐(PONV)を防ぐのには有効でないことが示唆された。しかし、エビデンスには、その有効性に疑問のある著者藤井善隆によるデータを含んでいた。今回の研究の目的は、PONV を予防するのにメトクロプラミド 10mg の全身投与の効果を調査することであった。

・この定量的系統的レビューは、PRISMA ガイドラインに従って実行された。幅広く検索を実施して、PONV を減らす予防薬としてメトクロプラミド 10mg の全身投与を評価した無作為臨床試験を同定した。メタアナリシスは、変量効果モデルを使用して実行された。

・メトクロプラミド 10mg が PONV の頻度に及ぼす効果を 3328 人の被験者で評価した 30 試験が含まれた。メトクロプラミドは。対照群に比べて、24 時間の PONV の発生頻度を減少させ、オッズ比(OR)[95%信頼区間(CI)] 0.58(0.43-0.78)、治療必要数(NNT)=7.8 であった。別々の転帰として評価した場合、メトクロプラミドはまた 24 時間にわたる悪心、OR(95%CI) 0.51(0.38-0.68)、NNT=7.1、 24 時間にわたる嘔吐、OR(95%CI) 0.51(0.40-0.66)、NNT=8.3 の発生頻度を低下させた。本研究の包含基準を満たす、著者 藤井善隆が実施した妥当性が疑問視される 3 つの研究を調査した事後分析では、24 時間の PONV の発生頻度に及ぼすメトクロプラミドの有意な利益を証明しなかった。

・今回の知見から、全身麻酔下に外科手術を受ける患者で、PONV を予防するのに、メトクロプラミド 10mg の静注は有効であることが示唆される。メトクロプラミドは PONV を予防する合理的薬剤であるように思われる。

[!]: 藤井善隆氏は、本年6月に史上空前の論文捏造で話題になった元東邦大准教授である。何とも不名誉な世界最多記録である。

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