肺保護換気戦略を使用中のセプシス患者で、輸液反応性のための脈圧変動の予測的価値

Predictive value of pulse pressure variation for fluid responsiveness in septic patients using lung-protective ventilation strategies
Br. J. Anaesth. (2012) doi: 10.1093/bja/aes398 First published online: November 15, 2012

・肺保護換気戦略下での輸液反応性を予測する脈圧変動(ΔPP)の適用性は、臨床診療では明らかではない。低 1 回換気量(TV)(6ml/kg)で肺換気を行われているセプシス患者の輸液反応性を予測する際のこのパラメータの正確さを評価するために、本研究をデザインした。

・重症セプシスとセプティック・ショックの初期治療段階後で、6ml/kg で人工呼吸を受けている 40人の患者を対象とした。ΔPPは、ベースライン時点と、標準化輸液負荷(7ml/kg)の後自動的に取得された。心拍出量が 15% 以上増加した患者は、輸液応答者と考えた。 ROC 曲線分析によって、ΔPP と静的変数[右心房圧(RAP)と肺動脈閉塞圧(PAOP)]の予測的価値を評価した。

・34 人の患者は ALI/ARDS に一致した特徴を有しており、高レベルの PEEP [中央値(四分位領域)10.0(10.0-13.5)]で換気された。19 人の患者は、輸液応答者と考えられた。RAP と PAOP は有意に増加し、ΔPP は容量負荷後に有意に減少した。ΔPP の予測性能[ROC 曲線下面積: 0.91(0.82-1.0)]は、RAP [ROC 曲線下面積: 0.73(0.59-0.90)]、肺動脈閉塞圧[ROC 曲線下面積: 0.58(0.40-0.76)]よりも有意に良好であった。ROC 曲線分析では、ΔPP の最良のカットオフ値は 6.5%で、その感度は 0.89、特異度は 0.90 、陽性適中率 0.89、陰性適中率 0.90 であることが分かった。

・自動化 ΔPPは、低一回換気量で換気されている敗血症患者で、輸液反応性を正確に予測した。

[!]:カットオフ値は、一回換気量をどれくらいに設定しているかによって、ずいぶん変化する。通常の TV>8ml/kg の場合は、12-13% と報告されていることを考えると、【ΔPP>設定 TV なら輸液反応性がある確率が高い】と単純化できるかもしれない。

<関連文献>

1.セプティック・ショック患者での輸液反応性の予測:FloTrac/Vigileo の SVV と PP

2.開胸手術中の輸液反応性の予測因子としての脈圧変化と1回拍出量変化

3.低一回換気量で換気されている患者で容量反応性を予測する脈圧変動の価値

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