挿管困難スコア(IDS)で定義された挿管困難の予測因子; 7 つの気道評価因子の予測的価値

Predictors of difficult intubation defined by the intubation difficulty scale (IDS): predictive value of 7 airway assessment factors
Korean J Anesthesiol. 2012 Dec;63(6):491-497.

・挿管困難(DI)を明確にするための有効な困難スコアとして、挿管困難スケール(IDS)が、使用されてきた。本研究の目的は、気道評価要因を確認し、IDS によって定義された DI を予測するための気道スコア合計(TAS)を確認することであった。

・305 人の ASA-PS 1-2 の患者、年齢は 19-70歳で、気管挿管下にで待機的手術を受けた。麻酔前訪問中に、著者らは、以下 7 つの術前気道評価要因で、患者を評価した: Mallampati 分類、甲状頤間距離、頭頸部可動性、肥満指数(BMI)、前突歯、切歯間距離、Upper Lip Bite Test(ULBT)。気管挿管後に、患者は、7 つの変数とともに推定 IDS スコアに基づいて 2 群に分けられた: 正常群(IDS<5)、DI 群(IDS≧ 5)。TAS(>6)の発生率と各気道評価要因の高スコアを、2 群間で比較した: オッズ比、95% 信頼区間(CI)、P 値≦0.05 を有意とした。

・TAS(>6)、ULBT(クラスⅢ)、頭頸部可動性(<90°)、切歯間距離(<4cm)、BMI(≧25kg/m2)、Mallampati 分類(>クラスⅢ)のオッズ比は、それぞれ、13.57(95%CI = 2.99-61.54、 p<0.05)、12.48(95%CI = 2.50-62.21、 p< 0.05)、3.11(95%CI = 0.87-11.13)、2.32(95%CI = 0.75-7.19)、2.22(95%CI = 0.81-6.06)、1.22(95%CI = 0.38-3.89)であった。

・本研究から、TAS(> 6)とULBT(クラスⅢ)が DI を予測する最も有用な要因であることが示唆される。
画像

[!]:本研究で採用された Airway Score については以下を参照
http://ekja.org/ViewImage.php?Type=T&aid=254655&id=T1&afn=11_KJAE_63_6_491&fn=kjae-63-491-i001_0011KJAE

気道困難スコア(ADS)に似ているが、評価項目数が多い。また、ULBT が評価項目として採用されており、多項目が評価不能な場合には、ULBT のみを評価し、クラスⅢであれば TAS>6 に匹敵するオッズ比であることが示された。韓国からの報告であるが、韓国人の DNA は日本人に最も近いので、欧米のスコアリング・システムよりも日本人への適応性も高いのではないかと考える。


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4.気道困難スコア(ADS)計算機

【追加】(2013/01/09)

5.Airway Score 計算機

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  • Q:「MACOCHA スコア」とは?

    Excerpt: A:MACOCHA スコアは、ICU での気管挿管に際して、挿管困難を予測するためのスコアリングシステムである。 気道確保困難を予測するためのスコアリングシステムは、麻酔科領域では、すでにいろいろな.. Weblog: 麻酔科勤務医のお勉強日記 racked: 2017-11-22 07:08