術後認知機能障害は、認知症の危険因子なのか? 経過追跡コホート研究

Is postoperative cognitive dysfunction a risk factor for dementia? A cohort follow-up study
Br. J. Anaesth. (2012) doi: 10.1093/bja/aes466 First published online: December 28, 2012

・術後認知機能障害(POCD)は、大手術後の高齢患者ではよくある合併症である。POCD と認知症発症との関係が疑われてきた。本研究で、著者らは POCD が認知症発症の危険因子であるかどうか評価した。

・2 つの術後認知機能障害国際研究(ISPOCD 1 と 2)で 1994 年 11 月~ 2000 年 10 月に登録されたデンマークの患者は、2011 年 7 月 1 日まで経過を追跡された。認知成績は、神経心理学的検査一式を使用して、3 つの時点で評価された: 術前、1週間後の時点、3ヵ月後の時点。術後(最初の)認知症発生時間は、全国患者登録と Psychiatric Central Research Register を用いて評価された。記録された認知症診断(ICD-8 と ICD-10)は、以下の通りであった: アルツハイマー病、血管性認知症、前頭側頭認知症、非特異的認知症。POCD に基づく認知症のリスクを Cox 回帰モデルで評価した。

・年齢中央値 67 歳[四分位領域(IQR)61-74]の合計 686 人の患者は、中央値 11.1 年(IQR 5.2-12.6)年の間、経過追跡された。経過追跡中に、わずか 32 人の患者が認知症を発症した。術後 1週後時点で POCD のあった患者(n=118)と 3 ヵ月の時点で POCD のあった患者(n=57)での認知症診断の危険率[ハザード比](95%CI)は、POCD のなかった患者群と比較して、それぞれ 1.16(0.48-2.78)、P=0.74 と 1.50(0.51-4.44)、P=0.47 であった。

・中央値 11 年にわたる追跡期間中、POCD は、認知症の登録と有意には関係していなかった。

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