根治的恥骨後前立腺切除後のブピバカイン創部浸潤: 無作為偽薬対照臨床試験

Wound infusion of bupivacaine following radical retropubic prostatectomy: a randomised placebo-controlled clinical study
European Journal of Anaesthesiology: March 2013 - Volume 30 - Issue 3 - p 124-128

・創部カテーテルによる術後鎮痛の効果は、相当な議論に晒されている。本研究の目的は、恥骨後前立腺切除を受ける患者で、ブピバカインによる創部局所注入に引き続く持続注入によって、術後オピオイド必要量を減らすことができるという仮説を検証することであった。

・デンマークの主要な大学病院単施設での前向き二重盲式偽薬対照試験である。前立腺切除予定の 60 人の患者は、書面での告知に基づく同意の後、研究に募られ、50 人がプロトコルを完了して、データ分析の対象となった。筋膜下に留置した創部カテーテルからブピバカイン(2.5mg/ml)か等張食塩水を 30mL のボーラス投与に引き続き、48 時間にわたって 5ml/h で持続注入した。全患者は、必要に応じて、パラセタモール、非ステロイド性抗炎症剤、モルヒネ、オキシコドンを処方された。主要転帰は、オピオイドの必要量であった。副次転帰としては安静時と運動時のペインスコア、嘔気嘔吐スコアを含んだ。

・術後期に必要とされた総モルヒネ量は、偽薬群(12mg、25~75% 5~18)の方が、ブピバカイン群(10mg、25~75% 0~16)よりも有意に高いことはなかった(P=0.49)。同様に、必要としたオキシコドン総量に、有意差はなく(P=0.99)、群間で等しかった(5mg、25~75% 5~10)。術後 2 時間時点では、偽薬群で有意に多くの患者が追加モルヒネを必要とした(P=0.0488)。ペインスコアや嘔気嘔吐の存在に関しては、いずれの時点においても群間差は見られなかった。

・今回の周術期研究の条件下では、前立腺切除を受ける患者の創部カテーテルの追加使用は、不必要のように思われる。

[!]:そもそも、下腹部手術は、上腹部手術に比べると疼痛の程度が軽いから、硬膜外ほどしっかり効けば差が出るのだろうが創部浸潤はあまり有効ではないのだろう。

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