筋弛緩剤に対するアナフィラキシー:2002~2011 年の西オーストラリアにおける発生頻度、交差反応

Anaphylaxis to neuromuscular blocking drugs: incidence and cross-reactivity in Western Australia from 2002 to 2011
Br. J. Anaesth. (2013) doi: 10.1093/bja/aes506 First published online: January 18, 2013

・筋弛緩薬(NMBD)は、西オーストラリアの術中アナフィラキシーで最もよくある原因である。各薬剤間でのアナフィラキシー発生率の差は、過去に推測されたが、証明されておおらず、他の点が等価であれば重要な考慮点である。

・10 年間にわたって、西オーストラリアの唯一の専門診断センターに照会のあった NMBD アナフィラキシー症例を分析することによって、NMBD に対するアナフィラキシーの発生率を推定した。5 年分の NMBD アンプル販売データを分析することによって、暴露を概算した。薬剤はまた、NMBD アナフィラキシー既往のある患者での交差反応性の頻度の順に並べられた。

・ロクロニウムは、NMBD アナフィラキシー症例の 56%、サクシニルコリンは 21%、ベクロニウムは 11% がその原因であった。NMBD の種類によっては、反応の重症度に差はなかった。ロクロニウムは、ベクロニウムと比較して、IgE 媒介性アナフィラキシーの頻度が高かった(10 万回露出当たり、8.0 vs 2.8; P=0.0013)。NMBD アナフィラキシー後の交差反応性の頻度から、サクシニルコリンもアナフィラキシーを誘発するリスクが高いことが示唆された。シスアトラクリウムはロクロニウムやベクロニウムに対する既知のアナフィラキシーのある患者での交差反応性の頻度が最も低かった。

・ロクロニウムは、ベクロニウムと比較して、IgE 媒介性アナフィラキシーの頻度が高く、これは統計的に有意で、臨床的に重要な結果である。ロクロニウムまたはベクロニウムによるアナフィラキシーの既往のある患者では、シスアトラクリウムの交差反応性の頻度が最も低かった。

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