H1N1 インフルエンザによる急性呼吸不全では、血小板減少症は死亡の危険因子である

Thrombocytopenia as a mortality risk factor in acute respiratory failure in H1N1 influenza
Swiss Med Wkly. 2013;143:w13788

・インフルエンザ H1N1 患者の一部では、急速に急性呼吸不全を発現して、集中治療室(ICU)にとっては問題である。特定の臨床的な危険因子が同定されたが、予後不良を予測できる測定可能な生化学/血液学的マーカーはほとんど報告されていない。今回の報告の目的は、H1N1インフルエンザにより急性呼吸不全で ICU に入室する患者で、入院時と入院中のどのパラメータが院内死亡の増加と関係しているかを示すことである。

・ICU 2 施設での前向き観察研究が、2009 年 8 月~ 2011 年 3 月に行われた。研究期間は、スペインでインフルエンザ A 型 H1N1 が全国的に流行した 2 つの時期をカバーした。ICU 入室時と在室中の臨床的および検査室データは、分析の目的で記録された。

・60 人の H1N1 インフルエンザによる急性呼吸不全患者が、上述の期間中に入室となった; 63.3%(n=38)は男性で、平均年齢は 49.2±14 歳であった。併存症に関しては、46.7%(n=28)は喫煙者で、38%(n=23)は高血圧があり、30%(n=18)は肥満指数(BMI)>30kg/m2、30%(n=18)は慢性閉塞性肺疾患があり、26%(n=16)には心機能不全があった; 16.6%(n=10)は、細菌感染を併発し、70%(n=42)は侵襲的人工呼吸を必要とし、48.3%( n= 29)は非侵襲的人工呼吸を受けた。死亡率は、20%(n=12)であった。生存者を非生存者と比較すると、単変量分析では、BMI、クレアチニン、ヘモグロビン、血小板、動脈血 pH、pCO2、細菌感染併発率に有意差が明らかとなった。多変量解析では、低血小板数の存在だけが、統計的に有意であった(214±101 vs 113±82×109/L; p=0.009)。血小板減少症のある患者は、院内生存率が低かった(55% vs 92.5%; ログ・ランク= 0.008)。

・ICU に入室となるような H1N1 インフルエンザによる呼吸不全患者では、血小板減少症は、院内死亡率の重要なマーカーである可能性がある。

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