ショック指数の再考: 輸血必要量の早期指標となるか? 21853 人の外傷 患者データの後ろ向き分析

The shock index revisited - a fast guide to transfusion requirement? A retrospective analysis on 21,853 patients derived from the TraumaRegister DGU(R)
Critical Care 2013, 17:R172 doi:10.1186/cc12851 Published: 12 August 2013

・単一のバイタルサイン、例えば心拍数(HR)や収縮期血圧(SBP))は、血液量減少性ショックの評価においては信頼できないことが示されてきた。これとは対照的に、ショック指数(SI)(HR と SBP の比で定義される)は、輸血必要量や死亡率のために患者をより良くリスク分類するのに提唱された。近年では、著者らのグループは、塩基欠乏(BD)を悪化させる 4 つのクラスに基づく、新規で、臨床的に信頼できる血液量減少性ショックの分類法を開発した。本研究の目的は、検査室パラメータがない場合に、外傷患者を迅速に評価する際に、本分類を SI の重症度分類に関連させることであった。

・2002 ~ 2011年に、21,853 人の成人外傷患者データを、TraumaRegister DGU(R)データベースから取り出し、救急部門(ED)到着時点で、SI 重症度により 4 層に分類し:Ⅰ群(SI <0.6)Ⅱ群(SI ≧0.6~<1.0)、Ⅲ群(SI ≧1.0~<1.4)、Ⅳ群(SI ≧1.4)、患者属性、外傷特徴、輸血必要量、輸液による体液回復、転帰を評価した。SI 重症度による 4 層を、著者らが最近提案した BDベースの血液量減少性ショック分類と比較した。

・Ⅳ群では、SI 重症度は、外傷重症度スコア(ISS)が 19.3(±12)から 37.3(±16.8)に増加する一方で、死亡率が 10.9% から 39.8%に増加することと関係していた。SI が増加するにつれ、輸液量は増加し、昇圧剤の使用、ヘモグロビン・血小板数低下、クイック値低下と並行していた。輸注輸血単位数は、Ⅰ群の 1.0(±4.8)からⅣ群患者の 21.4(±26.2)までから増加した。Ⅲ群の 31% とⅣ群患者の 57% は、ICU 入室までに血液 10 単位以上を必要とした。SI の 4 重症度は、著者らが最近導入した BD ベースの血液量減少性ショック分類と同様に、輸血必要量と大量輸血の頻度を識別した。

・ED 到着時点での SI は、輸血必要量、止血目的の体液回復、死亡率の点で、血液量減少性ショックの臨床指標と考えることができる。SI の 4 重症度は、著者らが最近提案した BD ベースの分類に等しいことが示された。日常臨床診療において、POCT 法(ベッドサイド検査)が利用できないならば、SI は血液量減少性ショックの存在を評価するのに利用できる。

[!]:ショック指数は、外傷時の出血量を推定するのに非常に簡便で、的確な指標だと以前から思っている。昔、血圧を心拍数で割るんだっけ?それとも逆だったっけ? と思ったことがあった。通常、生体情報モニターの画面上には、上に心拍数、その下に血圧が表示されているので、まさにその表示のままで、心拍数を収縮期血圧で割ればよいことに気が付いた。
【ショック指数の計算法】
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