血液量減少性ショックの重症患者で膠質液 vs 昌質液が死亡率に及ぼす効果

Effects of Fluid Resuscitation With Colloids vs Crystalloids on Mortality in Critically Ill Patients Presenting With Hypovolemic ShockThe CRISTAL Randomized Trial
JAMA. Published online October 09, 2013. doi:10.1001/jama.2013.280502

・血液量減少性ショックの管理に晶質液よりも膠質液の静脈内投与の選択を支持しているエビデンスは不明なままである。本研究の目的は、血液量減少性ショックで ICU に入室となった患者で、輸液による体液回復に際して、晶質液に比較して膠質液の使用は死亡率を変えるかどうか検証することであった。

・症例群(セプシス、外傷、セプシスや外傷のない血液量減少性ショック)により分類された、多施設無作為臨床試験である。「重症患者での体液回復に膠質液対晶質液(CRISTAL)」トライアルの治療は非盲式であったが、転帰評価は治療割り当てを伏せて行われた。募集は、2003 年 2 月に始まり、2012 年 8 月に、フランス、ベルギー、北アフリカ、カナダの 57 ICU で治療された 2857 人の連続 ICU 患者で終了した; 経過追跡は、2012 年 11 月に終了した。ICU 在室中の維持輸液以外のすべての静脈内輸液には、膠質液(n=1414; ゼラチン、デキストラン、ハイドロキシエチル澱粉、4% あるいは 20% アルブミン)か、晶質液(n=1443; 等張あるいは高張食塩水、乳酸リンゲル液)が投与された。主要転帰は 28 日以内の死亡であった。副次転帰としては、90 日死亡率、腎代替療法、人工呼吸や昇圧剤投与のない生存日数であった。

・28 日以内に、膠質液群で 359 例(25.4%)に対し、晶質液群では 390 例の死亡(27.0%)があった(相対危険度[RR]、0.96[95%CI、0.88~1.04];p=0.26)。90 日以内に、膠質液群では 434 例の死亡(30.7%)があったのに対し、晶質群間では 493 例の死亡(34.2%)があった(RR、0.92[95%CI(0.86~0.99)]; p=0.03)。腎代替療法が、膠質液群の 156 例(11.0%)に対し、晶質液群では 181 例(12.5%)で使用された(RR、0.93[95%CI(0.83~1.03)]; p=0.19)。 人工呼吸なしの生存日数は、7日まで(それぞれ、平均: 2.1 vs 1.8日; 平均差、0.30[95%CI(0.09~0.48)]日; p=0.01)と 28 日まで(それぞれ、平均: 14.6 vs 13.5日; 平均差、1.10[95%CI(0.14~2.06)]日; p=0.01)とで、また昇圧剤治療なしの生存日数が、7 日まで(それぞれ、平均: 5.0 vs 4.7日; 平均差、0.30[95%CI(-0.03~0.50)]日; p=0.04)と 28 日まで(平均: 16.2 vs 15.2日; 平均差、1.04[95%CI(-0.04~2.10)]日; p=0.03)で、膠質液群の方が、晶質液群よりも多かった。

・血液量減少性ショックのある ICU 患者では、晶質液に対して、膠質液の使用は、 28 日死亡率に有意な差を生ずる結果とはならなかった。90 日死亡率は、膠質液を投与された患者で低かったが、この知見は、試験的であると考えるべきであり、その効果について結論に至るには更なる研究が必要である。

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