開腹大動脈手術後の主要合併症の頻度に及ぼす麻酔法の影響: コホート研究

Impact of anesthesia technique on the incidence of major complications after open aortic abdominal surgery: a cohort study
Journal of Clinical Anesthesia Volume 25, Issue 4 , Pages 296-308, June 2013

・本研究の目的は、大血管手術における周術期の合併症の危険因子とクモ膜下モルヒネ(ITM)が及ぼす影響を調査することである。

・大学病院の手術室、集中治療室、麻酔回復室での前向きの患者集団の後向き分析である。1997 年 1 月~ 2011 年 12 月に開腹大動脈手術を受けた 595 人の連続患者からのデータをレビューした。データは、使用された鎮痛法に基づいて 3 分類された: 全身性鎮痛(SA 群)、胸部硬膜外鎮痛(TEA 群)、クモ膜下モルヒネ(ITM 群)。術前の患者特性、術中麻酔と医学処置、主要な非外科的合併症を記録した。

・ITM (n=248)で管理された患者と胸部硬膜外鎮痛(n=70)を受けた患者は、全身性鎮痛(n=270)を受けた患者群よりも術中投与された静脈内(IV)スフェンタニルの必要量が少なく、早期に抜管された。院内総死亡率は 2.9% であり、在院中に患者の 24.4% は少なくとも 1 つの主要な合併症に罹患した。クモ膜下モルヒネは、術後罹患率(OR 0.51、95%CI 0.28 - 0.89)、特に肺合併症(OR 0.54、95%CI 0.31 - 0.93)と腎機能障害(OR 0.52、95%CI 0.29 - 0.97)のリスクが低いことと関係していた。非手術合併症の他の予測因子は、ASA-PS 3 と 4(OR 1.94、95%CI 1.07 - 3.52)、術前腎機能障害(OR 1.61、95%CI 1.01 - 2.58)、長手術時間(OR 1.78、95%CI 1.16 - 2.78)、輸血の必要性(OR 1.77、95%CI 1.05 - 2.99)であった。

・今回の単施設研究では、腹部大動脈手術後に脊柱管鎮痛を受けた患者では、主要な非手術合併症の危険性が低いことが示された。

[!]:全身性鎮痛よりも局所鎮痛の方が優れている。局所鎮痛をメインにして全身麻酔は可及的に回復の速い方法にとどめるべきであるということだ。


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