5% アルブミン、HES 130/0.4 6%、乳酸リンゲル液が心臓手術後の出血量と凝固能に及ぼす

Comparison of the effects of albumin 5%, hydroxyethyl starch 130/0.4 6%, and Ringer's lactate on blood loss and coagulation after cardiac surgery
Br. J. Anaesth. (2013) doi: 10.1093/bja/aet348 First published online: October 29, 2013 Skhirtladze K, et al.

・心臓手術中の 5% ヒトアルブミン(HA)と 6 %ヒドロキシエチルスターチ130/0.4 (HES)の注入は、晶質液よりも循環血液量を大きく増大させ、制限的輸液療法剤として適しているであろう。しかしながら、HA と HES は、血液凝固に影響を与え、輸血必要量を増加させる可能性がある。

・著者らは、待機的心臓手術を受ける 240 人の患者を、周術期の主たる輸液剤として、50mL/kg/日までの HA、HES、または乳酸リンゲル液(RL)のいずれかを投与されるよう無作為に割り当てた。研究輸液剤は、不透明なカバーを付けた同じボトルで供給された。主要転帰は、24 時間の胸部ドレナーンからの排液量であった。輸血量、トロンボエラストメトリ変数、周術期体液バランス、腎機能、死亡率、集中治療室在室期間、在院期間も評価した。

・累積出血量の中央値は(HA:835、HES:700、RL: 670mL)群間差がなかった。しかし、RL 群患者の 35% が血液製剤を必要としたのに対して、 HA 群では 62%、HES 群では 64 % であった(P= 0.0003)。重要なことに、RL 群では、コロイド群に比して多くの研究溶液を投与しなければならなかった。周術期の総輸液バランスは HES [7.4 (3.0)L] と RL [8.3 (2.8)L]群に比して、HA 群[6.2 (2.5)L]で最もプラスが少なかった(P<0.0001)。コロイド群はいずれも、血栓形成や血栓強度に影響を与え、血清クレアチニンのわずかな上昇を引き起こした。

・胸部ドレーンからは同量の出血があったにもかかわらず、両コロイドは、晶質液だけを使用した場合に比較して、血液凝固を障害し、大幅な血液希釈をきたし、多くの血液製剤の輸注と関連していた。

[!]:循環血液量を効率的に維持しようとする膠質液の投与が、かえって凝固能を障害し、結果的に多量の輸血を必要とすることになってしまっていると。その可能性については薄々感じてはいたが、やはりそうなのか。

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