前頭葉腫瘍のある患者と対照患者で、意識消失時と回復時の BIS 値とプロポフォール濃度

Bispectral index values and propofol concentrations at loss and return of consciousness in patients with frontal brain tumours and control patients
Br. J. Anaesth. (2014) 112 (1): 110-117. doi: 10.1093/bja/aet342 Sahinovic MM, et al.

脳3.png・前頭葉脳腫瘍がバイスペクトラル・インデックス(BIS)の測定値とプロポフォール必要量に及ぼす影響は不明である。本研究の主な目的は、意識消失時と回復時に記録された BIS 値(それぞれ、LOC、および ROC)に片側前頭脳腫瘍のある患者群と対照患者群とで差があるかどうかを調査することであった。第二の目標は、腫瘍患者群と対照患者群で、LOC に必要なプロポフォール用量を比較し、BIS 値に有意な半球間差があるかかどうかを調査することであった。

・著者らは前頭葉脳腫瘍患者 20 人と対照患者 20 人を登録した。プロポフォール麻酔の導入中、意識回復中、2 回目の麻酔導入中に、両側の BIS 測定が行われた。血流遮断前腕試験を使用して、LOC1、ROC、LOC2 の瞬間決定した。動脈血検体を 4 分毎に測定して、プロポフォール濃度を決定した。

・LOC1、ROC、LOC2 で記録された BIS 値の中央値に、群間差は認められなかった。腫瘍患者群と対照患者群で、BIS に有意な半球間差は認められなかった。LOC1 におけるプロポフォール用量の中央値[四分位範囲(IQR)]は、 腫瘍患者群と対象患者群でそれぞれ 82(75-92)、78(68-91) であった。LOC1 で測定された血症プロポフォール濃度の中央値(IQR)は、腫瘍群と対照群で、それぞれ 12(9-14)、13(11-15)μg/mL であった??。

・前頭葉脳腫瘍の存在は、同側の BIS 値に影響を与えておらず、したがってプロポフォール麻酔を調節するために BIS モニタリングを使用する場合にも片側の BIS 電極の位置を変更する必要はない。

[!]:脳腫瘍があるとその側の BIS 値に影響が出そうだが、影響はないという報告だ。腫瘍組織には脳波活動の電位はおそらく存在しないだろう。ならば、BIS はそもそも 2 点でとらえた脳波が相動性をもっているかどうかを単一の数値で表現したものだろうから、脳腫瘍の存在が脳波の振幅に影響を与えることはあり得ても活動周期や周波数に影響しないだろうから、BIS 値には影響しないということになる(私見)。

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