外傷後の高フィブリノゲン血症は、ヘパリンによる静脈血栓予防の有効性を低kさせる

Postinjury Hyperfibrinogenemia Compromises Efficacy of Heparin-Based Venous Thromboembolism Prophylaxis
Shock: January 2014 - Volume 41 - Issue 1 - p 33?39 doi: 10.1097/SHK.0000000000000067 Harr JN, et al.

・外傷後の静脈血栓塞栓症(VTE)の予防は、依然として議論があり、推奨事項はまだ確立されていない。高フィブリノゲン血症は、向炎症性状態の指標であるが、それはまた、血栓形成の一因ともなる。受傷後の高フィブリノゲン血症はよく見られるが、VTE 予防に及ぼす高フィブリノゲン血症の影響は完全には解明されていない。そこで、著者らは、重症外傷後の VTE 予防に際し、高フィブリノゲン血症が原因となって、ヘパリンは効果が低いという仮説を立てた。

・in vitro 試験で、10 人の健康ボランティアで、フィブリノゲン濃縮物とヘパリンの添加後、トロンボエラストグラフィ(TEG)パラメータを評価した。大学関連レベル 1 外傷センターの外科系集中治療室で行われた最近の無作為対照試験から得たデータを検討した。重症外傷患者は、標準的な VTE 予防(毎日 5000 単位の 低分子ヘパリン)か、TEG を指標とした予防(毎日最大 10000単位の低分子ヘパリン)に無作為化され、5 日間追跡された。分析を行なって、フィブリノゲン値、抗凝固指標、TEG パラメータ間の関係を評価した。

・in vitro 試験では、増加したフィブリノゲンは TEG によって測定されたヘパリンの効果に拮抗することが明らかとなった。各群 25 人からなる臨床研究に、50 人の患者が登録された。TEG パラメータ、フィブリノゲン値、血小板数、抗 Xa 値については、提供された治療にかかわらず、群間差は認められなかった。フィブリノゲン値は、5 日間の試験期間にわたって増加(597±24.0 から 689.3 ±25.0 へ)し、また血餅強度(9.8±0.4 から 14.5±0.6 へ)も増加し、有意な相関係数(P<0.01)が認められた。さらにまた、フィブリノゲン値とヘパリン効果(RF)との間には中等度の逆相関関係が見られ、研究 1 日目と 3 日目に有意であり、高フィブリノゲン血症がヘパリンに拮抗することが示唆された。

・凝固亢進とヘパリン抵抗性は、外傷後にはよく見られる。フィブリノゲン値と凝固能亢進との間の実験的、および臨床的な関連性は、高フィブリノゲン血症は、ヘパリン抵抗性の要因となる可能性を示唆している。

[!]:外傷後の高フィブリノゲン血症の状態では、通常よりもヘパリンの必要量が増加する可能性があるということだ。

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