脳内出血 1 年後の機能的転帰を予測する新しいリスクスコアと既存スコアとの比較

A novel risk score to predict 1-year functional outcome after intracerebral hemorrhage and comparison with existing scores
Critical Care 2013, 17:R275 doi:10.1186/cc13130 Ji R, et al.

・自然発症の脳内出血(ICH)は、世界中の死亡と罹患の主要な原因の一つである。いくつかの予測モデルは、ICH のために作成されてきたが、それらのいずれも一貫して日常的な臨床診療や臨床研究では使用されていない。本研究では、ICH 1 年後の機能的転帰を予測するためのリスクスコア(ICH 機能的転帰スコア、ICH-FOS) を開発し、検証することを目的とした。さらに、著者らは、ICH 発症から 30日、3ヶ月、6ヶ月、および 1年後の機能的転帰と死亡率について、ICH-FOS と 8 つの既存 ICH スコアの識別能を比較した。

・ICH-FOSは、中国全国脳卒中登録を基に作成され、該当患者を無作為に誘導コホート(60%)と検証コホート(40%)に分けた。機能的転帰不良とは、ICH 1年後の修正ランキンスケールスコア(MRS)≧3 と定義した。多変量ロジスティック回帰を実施して、独立予測因子を調査し、β-係数を使用して、ICH-FOS のスコアリングシステムを生成した。ROC 曲線下面積と Hosmer-Lemeshow 適合度検定を使用して、モデルの識別能とキャリブレーションを評価するために使用された。

・全体での 1年後の機能的予後不良(MRS≧3)は、誘導コホート(n=1953)と検証コホート(n=1302)で、それぞれ、46.7% と 44.9% であった??。16点 ICH-FOSは、年齢(P<0.001)、入院時の国立衛生研究所脳梗塞スケールスコア(p<0.001)、グラスゴー・コーマ・スケールスコア(P<0.001)、血中グルコース(P=0.002)、ICH の部位(P<0.001)、血腫容積(P<0.001)、脳室穿破(P<0.001)を含めた、ICH 発症 1 年後の機能的転帰不良の独立予測因子のセットから開発された(P<0.001)。 ICH-FOS は、誘導(0.836、95%信頼区間 0.819-0.854)と検証(0.830 、 95% CI :0.808-0.852)コホートにおいて良好な識別能(AUROC)を示した。ICH-FOS は、誘導(P=0.42)と検証(P=0.39)コホートで良好に較正されていた(Hosmer-Lemeshow 検定)。 8 種類の既存 ICH スコアと比較した場合、ICH-FOSは、ICH 1年後の機能的転帰と死亡率について有意に良好な識別能を示した(全て P<0.0001)。一方、ICH-FOS はまた、ICH 発症 3 ヶ月、6 ヶ月、30 日後の機能的転帰不良と死亡率についても同等か、有意に良好な識別能を示した。

・ICH-FOS は、ICH 1年後の機能的転帰を予測する有効な臨床評価尺度である。異なる患者集団での ICH-FOS の更なる検証が必要である。

[!]:確かに脳内出血後の予後予測で日常臨床に利用されているスコア表などというものはあまり見かけたことがない。

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