下肢切断術を受ける患者の臨床転帰に及ぼす区域 vs 全身麻酔が及ぼす影響

Impact of regional versus general anesthesia on the clinical outcomes of patients undergoing major lower extremity amputation
Annals of Vascular Surgery published online 16 December 2013. Chery J, et al.

・末梢動脈疾患のために主要な下肢切断術を受ける患者は多くの場合、高齢で、衰弱しており、外科的介入に際してのリスクを高くする内科的併存疾患を伴っている。切断術にはどの麻酔法を使用するべきかを調査するために、下肢血行再建手術のデータからしばしば推定され、区域麻酔が好まれる。しかし、ある麻酔法よりも別の麻酔法の使用を支持するエビデンスはほとんどない。著者らは、膝上または膝下の切断術を受ける患者の臨床転帰に及ぼす麻酔法の効果を調査するために本研究を行った。

・本研究は、単一施設で 2002 年から 2011 年に、主要な下肢切断術を受けた一連の患者の後ろ向きレビューである。研究集団は、麻酔法に応じて 2 群に分けられた:区域麻酔 vs 全身麻酔。これらの群は、人口統計および併存疾患に基づいて比較された。分析された主要評価項目には、死亡、心筋梗塞、肺合併症が含まれた。副次評価項目は、心臓不整脈、静脈血栓塞栓症、ICU 在室期間と入院期間が含まれた。

・合計 463 人の患者が確認されたが、そのうち 56 人の患者はデータが不完全なため除外され、その結果 407 人の患者が残った。これらのうち、259 人の患者は区域麻酔下に、148 人は全身麻酔下に切断術を受けた。区域麻酔群の患者の方が、高齢で(76.6歳 vs 71.6歳、P=0.001)、BMI が低かった(25.2 vs 26.9、P=0.013)。彼らはまた、術前の抗血小板療法(クロピドグレル)や抗凝固療法を受けている傾向が少なかった(45% vs 27%、P=0.001)。区域麻酔は、全体的な術後肺合併症(24 % vs 15%、P= 0.02)と術後不整脈(25 %対14% 、P= 0.001)の発生率が低いことと関連していた。ICU 在室期間(1.92日 vs 3.85日、P=0.001)、入院期間(19.4日 vs 23.1日、P=0.037)は、全身麻酔群で有意に長かった。術後 MI (12% vs 9%、P=NS)、VTE (7% vs5%、P=NS)、死亡率(13% vs 10%、P=NS)は群間に有意差を認めなかった。膝上切断(AKA) vs 膝下切断(BKA)の術式で調整ししても、これらの結果は有意には変わらなかった。

・下肢切断術を受ける患者に対する区域麻酔は、術後肺合併症と心臓不整脈の発生率が低いことと関連している。また、医療資源の使用量が少ないこととも関連している。このように、区域麻酔は、おそらく主要な下肢切断術を受ける患者にとって好ましい麻酔法とされるべきであろう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック