完全静脈麻酔後の術後患者管理鎮痛にフェンタニル経時的漸減持続注入の有効性

The efficacy of the time-scheduled decremental continuous infusion of fentanyl for postoperative patient-controlled analgesia after total intravenous anesthesia
Korean J Anesthesiol. 2013 Dec;65(6):544-551. Published online 2013 December 26 Kim JY et al.

・静脈内フェンタニルが急性期の術後疼痛管理に使用されてきたが、必ずしも信頼性の高い適切な鎮痛を提供しているわけではなく、者管理鎮痛法(PCA)も例外ではない。本研究の目的は、術後鎮痛にフェンタニルの経時的漸減注入の有効性を調査することであった。

・完全静脈麻酔(TIVA)下に、腹腔鏡補助下子宮摘出術を受けた、年齢 20~65 歳の 90 人の患者は、無作為に 3 群に割り当てられた。PCA によるフェンタニル希釈液(希釈液 2ml/hr は、フェンタニル投与量にして 0.5μg/kg/hr に相当した)の基礎注入は、術後 24 時間まで固定速度(FX2-2-2)か、漸減速度 6.0、4.0、2.0 ml/hr(D6-4-2)か、 8.0、4.0、2.0 ml/hr(D8-4-2)で維持された。視覚アナログスコア(VAS)、不十分な鎮痛の発生頻度、PCA による介入の頻度、副作用を評価した。

・VAS は、術後 3 時間後まで、D6-4-2 群と D8-4-2 群に比べて、FX2 -2-2 群で有意に高かった(P<0.05)。術後 4 時間後、VAS は D8-4-2 群よりも FX2- 2-2 で有意に高かった(P<0.05)。FX2- 2-2 群の不十分な鎮痛の発生率は、術後 1 時間までは、D6-4-2 群(P=0.038)と D8-4-2 群よりも有意に多かった(P<0.001)。換気抑制をきたした患者はおらず、術後悪心嘔吐は、群間で有意差がなかった。

・薬物動態学的モデルに基づくフェンタニルの経時的漸減基礎注入法、 TIVA 後のより効果的な術後疼痛管理を提供することができ、副作用や合併症リスクは、固定速度注入法と差がなかった。

[!]:抄録には記されていないが、術中はレミフェンタニルを使用し、手術終了時にフェンタニル 1μg/kg をボーラス投与してから PCA を開始し、最初の 1 時間(術後 0-1 時間)に最高用量を、次の 2 時間(術後 1-3 時間)に次の中等用量を、その後(術後 3 時間以降)は 2 ml/hr で維持した結果だ。本文には、効果部位濃度のシミュレーション結果の図があり参考になる。

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