ラリンジアルマスクによる全身麻酔からの覚醒に際しての、最近覚えた小技

 呼吸数を見ながらフェンタニルを少量ずつ追加する、自発呼吸を残したラリンジアルマスク挿入による全身麻酔の覚醒時に、しばしば、患者さんは覚醒レベルに近づくと、激しく首を左右の振って、ラリンジアルマスクを嫌がる。

 気管挿管時に比較すると大したことないのだが、ラリンジアルマスクを抜去するまでの短時間、以前は、
「手術は終わってますからね、今、口の中のものを取りますから、ちょっと我慢してくださいね。」
と患者さんをなだめていた。

 最近は、手術が終わって、セボフルランを切って、セボフルランの呼気濃度が覚醒レベル 0.2 % (患者さんの年齢にもよるが)に近づいたら、その時点で、いつでもラリンジアルマスクを抜去できるように、テーピングを除去して、あらかじめラリンジアルマスクのカフの空気を全部抜いておくことにしている。

 データを取ってみたわけではないが、覚醒時の患者さんのラリンジアルマスクの嫌がり方が、かなり緩和されるているように思っている。

 激しく首を左右の振って、ラリンジアルマスクを嫌がる本質的な原因は、カフの膨張による咽頭への過剰な刺激なのではないだろうか。だとすれば、覚醒時にカフのエアを抜いておき、その過剰な刺激を低減させておけば、患者さんは快適な覚醒が得られるのではないだろうかという考えからだ。

 「ラリンジアルマスクよる全身麻酔の覚醒時には、覚醒前にあらかじめラリンジアルマスクのカフのエアを抜いておくこと!」

 皆さんも、ちょっと試してみてください。快適な覚醒が得られますよ!

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  • Q:穏やかな覚醒を得るためには?

    Excerpt: 麻酔が深い間は、いろいろな身体上の不快感が中枢に伝達されないので、種々の有害反応が出現しなくて済んでいる。ところが、麻酔薬を切って、麻酔深度が浅くなってくると、身体上の不快感が次第に中枢に伝達されるよ.. Weblog: 麻酔科勤務医のお勉強日記 racked: 2016-01-06 13:23
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