成人手術患者ロクロニウム投与後のスガマデクスの最適投与量の予測

Prediction of Optimal Reversal Dose of Sugammadex after Rocuronium Administration in Adult Surgical Patients
Anesthesiology Research and Practice Volume 2014 (2014), Article ID 848051, 5 pages Otomo S, et al.

・本研究の目的は、TOF の第 1 刺激に対する反応の高さ(T1高さ)や TOF 比(TOFR)を指標として使用して、スガマデクス投与後に、投与量が十分であるかどうかを決定するポイントを調査することであった。

・A 群と B群では TOF 刺激で第 2 反応が再出現した時に初回投与量として、それじれ 1mg/kg と 0/5mg/kg を投与され、C 群と D 群では、PTC で 1-3 カウントの時に、初回投与量として、それじれ 1mg/kg と 0/5mg/kg を投与された。初回投与の 5 分後にスガマデクスの追加投与量 1mg/kg を投与して、T1 高と TOFR を観察した。

・患者は、追加投与後の T1 高の変化割合に基づいて回復群と部分回復群に分けられた。初回投与 5 分間の T1 高と TOFR を比較した。回復群では、スガマデクス投与 3 分の時点で、全患者で TOFR は 90% を超えた。部分回復群では、スガマデクス投与 3 分の時点で、TOFR が 90% 以上となった患者はいなかった。

・スガマデクス投与 3 分後の時点で TOFR≧90% であれば、スガマデクスの追加投与は、不要と考えられた。

[!]:日本発の論文だ。なるほどね。2mg/kg というスガマデクスの拮抗量は、気管挿管時に使用するエスラックス(0.6mg/kg)の分子数相当の用量なので(※)、T2 出現した時点での投与量としては十分すぎる量だ。スガマデクスの過量投与は、もしも再挿管が必要になった時にエスラックスの大量投与が必要になる。どの薬も必要最少量を投与するのが基本だ。薬品メーカーとしては、少しでもたくさん使ってもらった方が売り上げが伸びるから、添付書に記載されている推奨投与量は過剰なことが多い。

※=スガマデクスの分子量は 2178 で、ロクロニウム(610)の約 3.6 倍なので、0.6mg/kg で投与したロクロニウムは、理論的には 2.14 mg/kg のスガマデクスで、1:1に結合して包接されるはずである。


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