血漿膠質浸透圧は外傷と出血性ショックの早期指標である

Plasma Colloid Osmotic Pressure is an Early Indicator of Injury and Hemorrhagic Shock
Shock: March 2014 - Volume 41 - Issue 3 - p 181?187 doi: 10.1097/SHK.0000000000000101 Rahbar E, et al.

・出血性ショックは、外傷による死亡の主要な原因であるが、多くは、適切な?体液回復により回避できる可能性がある。しかし、体液回復を開始するためには、早期に出血性ショックのある患者を特定する必要がある。本記事で、著者らは血漿膠質浸透圧(COP)と重傷外傷患者の臨床転帰との間の関連性を調査した。

・血漿検体を、救急部への搬入時に 104 人の外傷患者と、対照被験者として 10 人の健康ボランティアから採取した。血漿浸透圧、COP、血清蛋白質を測定し、臨床データに関連付けた。トロンボエラストグラfフィとインピーダンス凝集能測定を実施して、凝固障害を評価した。市販の酵素結合免疫吸着アッセイを使用して、シンデカン 1 を定量した。

・血漿 COP は、対照被験者に比べて、外傷患者で有意に低下しており(17.7±2.6 vs 20.7±2.1 mmHg 、P<0.05)、血清蛋白質濃度と強く相関していた(R2=0.7)。著者らは、今回の患者集団を低値群(COP≦16.5 mmHg)と正常群(COP>16.5 mmHg)に分けて、バイタルサインには差がないにもかかわらず、COP 低値の患者では、Injury Severity Score が有意に高いことを示した(21 vs 10、P=0.007)。COP 低値の患者は、入院 24 時間以内に、より多くの赤血球、血漿、血小板を投与されていた(全単位数で 4 vs 0、p=0.0005)。シンデカン 1 濃度は、COP 低値の患者の方が有意に高かった(184 vs 52 ng/mL、P=0.027)。

・外傷患者の血漿 COP と血清蛋白質の低下は、外傷重症度の指標となる。バイタルサインの有意な変化がなくても、血漿 COP 値は、血液製剤必要量の増加とシンデカン 1 放出増加と関係していた。著者らは、血漿 COP は体液回復の指標として、新しい知見を提供するものとしている。

[!]:外傷の程度がひどいほど、凝固因子などの血管内蛋白成分が外傷組織局所に集合するために、循環血液中の蛋白濃度が急速に低下すると考えれば、納得のいく話ではある。バイタルサインだけに捕らわれずに、膠質浸透圧や蛋白濃度を見て、外傷の重症度を適切に判断するべきであるということか。

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