人工心肺を伴う心臓手術を受ける成人でトラネキサム酸の 2 用量を比較

Comparison of Two Doses of Tranexamic Acid in Adults Undergoing Cardiac Surgery with Cardiopulmonary Bypass
Anesthesiology: March 2014 - Volume 120 - Issue 3 - p 590?600 doi: 10.1097/ALN.0b013e3182a443e8 Sigaut S, et al.

トラネキサム酸5.png・トラネキサム酸(TA)の最適投与量は、依然として問題である。著者らは、心臓手術中の TA の 2 用量を、多施設二重盲式無作為試験で比較した。

・患者は、輸血リスクに応じて階層化された後に、2 つの TA 用量に無作為に割り付けられた: 10 mg/kg のボーラス投与後 1mg/kg/h を手術終了まで持続注入(低用量)するか、30 mg/kg のボーラス投与後、16mg/kg/h を持続注入(高用量)。主要評価項目は、7 日目までの血液製剤輸注の発生率だった。副次評価項目は、血液製剤の種類ごとの輸注発生率と輸注量、出血量、再手術、TA 関連の有害事象、死亡率であった。

・低用量群の患者は 284 人で、高用量群は 285 人であった。主要評価項目は、TA 用量間で有意差はなかった(低用量で 63 % vs 高用量で 60%、P=0.3)。高用量の場合、凍結血漿(18 vs 26%、P=0.03)と濃厚血小板(15 vs 23%、P=0.02)の輸注率が少なく、血液製剤の使用量(2.5±0.38 vs 4.1±0.39、P=0.02)、新鮮凍結血漿使用量(0.49±0.14 vs.1.07±0.14、P=0.02)、濃厚血小板使用量(0.50±0.15 vs 1.13±0.15;P=0.02)、出血量(590±50.4 vs 820±50.7;P=0.01)、再手術数(2.5 vs 6%;P=0.01)が少ないことが認められた。これらの結果は、輸血リスクが高い患者ではより顕著であった。

・高用量の TA は、7 日目までの血液製剤輸注の発生率を減少させなかったが、輸血の必要性、出血量、再手術を減少させるのに、低用量よりも効果的であった。

[!]:輸血リスクが高い患者ほど高用量の方が転帰良好ということだ。負荷投与 30mg/kg=2g に続けて、1g/h で持続投与か。

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