分娩時レミフェンタニルの PCA vs PCEA の有効性と呼吸に対する効果

A Randomized Controlled Trial of the Efficacy and Respiratory Effects of Patient-Controlled Intravenous Remifentanil Analgesia and Patient-Controlled Epidural Analgesia in Laboring Women
Anesthesia & Analgesia: March 2014 - Volume 118 - Issue 3 - p 589?597 doi: 10.1213/ANE.0b013e3182a7cd1b

・分娩時に硬膜外麻酔が適切でない場合、安全かつ効果的な代替案が必要とされる。著者らは、分娩時のレミフェンタニルによる患者管理鎮痛が分娩時硬膜外患者管理鎮痛に劣ないという仮説を立てた。

・単胎で頭頂位の健康女性における本無作為非盲式対照非劣性試験は、単施設で実施した。女性は無作為に、ロックアウト時間 1-2 分で 20μg から最大 60 μg のボーラス投与の患者管理静脈内鎮痛か、あるいは、2μg /mL フェンタニル混合の 0.1% ブピバカインによる患者管理硬膜外鎮痛(開始時ボーラス投与量 15 mL、維持ボーラス 10mL、ロックアウト時間 20 分、基礎注入 5mL/h)。クロスオーバーは、30分後に許可された。主要研究評価項目は、有効性(1 時間毎に数値評価スケール[NRS]による疼痛スコア[11点の NRS]と母親の満足度[11点 NRS]で評価された)であった。副次評価項目は、安全性(母体の無呼吸)であった。呼吸モニタリング中持続的に補助的酸素投与が行われた。鎮痛開始 1 時間は、心拍数、呼吸数、脈波酸素飽和度(SpO2値)、呼気終末CO2を、無呼吸の指標として、比較した。40 秒以上続く無呼吸は、担当麻酔科医による光刺激によって管理された。

・40 人の女性が以下の群に募集された:レミフェンタニル、n=19(1 人は除外)、硬膜外、n=20 。4 人が別の鎮痛法に変更した: 3 人がレミフェンタニルから硬膜外群に、1 人が硬膜外からレミフェンタニル群に。ベースラインの NRS 疼痛スコアの平均(±SD)は同様で、レミフェンタニルで 8.4±1.5、硬膜外鎮痛で 8.7±1.2、P= 0.52)であった。30 分後のベースラインで補正した NRS 低下は、レミフェンタニルで -4.5(±0.6) であったのに対して、硬膜外麻酔では、-7.1(±0.6)で、いずれも p<0.0001 だった。30 分時点での疼痛スコアは、レミフェンタニルで 3.7±2.8、硬膜外鎮痛で 1.5±2.2、P=0.009 であった。観察された NRS の差は予想よりも -1.5 単位も大きかったので、レミフェンタニルは、全時点で NRS に関して硬膜外麻酔より劣っていた。母親の満足度は、レミフェンタニル群で 8.6±1.4、硬膜外群で 9.1±1.5、P=0.26 だった。平均呼吸数は、レミフェンタニル群では 18±4 と低かったのに対して、硬膜外群では、21±4回/分、p=0.03 であった。平均 SpO2 は、レミフェンタニル群の方が 96.8%±1.4 と低かったのに対して、硬膜外群では、98.4±1.2、p<0.0001 であった。9 件の無呼吸事象があり、全てレミフェンタニルを投与された 5 人の女性に発生した(5/19 人[26.3%]、P=0.046)。アプガースコアと新生児の呼吸転機は同様であった。

・静脈内レミフェンタニルは、分娩時鎮痛を提供する上で硬膜外麻酔よりも劣っているが、レミフェンタニルは、満足できるレベルの分娩時鎮痛を提供する。レミフェンタニルを投与中の分娩女性には、無呼吸を検出し警告するための適切なモニタリングが必要である。

[!]:硬膜外はそれなりのテクニックが必要だが、IV-PCA は誰でも簡単にできるので、呼吸モニタリングさえちゃんとやればレミフェンタニルによる IV-PCA も満足度がそこそこ良いのなら現実的な選択だな。

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