外傷患者での非制限的 vs 制限的輸液蘇生戦略; 系統的レビューとメタ分析

Liberal Versus Restricted Fluid Resuscitation Strategies in Trauma Patients: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials and Observational Studies
Critical Care Medicine: April 2014 - Volume 42 - Issue 4 - p 954-961 doi: 10.1097/CCM.0000000000000050 Wang CH, et al.

・出血は外傷後の数時間以内に起こるほとんどの死亡の原因である。外傷の動物モデルでは、輸液投与を制限することで死亡リスクを減らせることが示されているが、患者における研究は、論理的、倫理的問題のために実施困難である。既存のエビデンスの価値を最大化するために、著者らは外傷患者で、非制限的 vs 制限的輸液による体液回復戦略を比較するメタ解析を行った。

・MEDLINE と EMBASE を系統的に創始から 2013 年 2 月まで検索した。著者らは、外傷患者で異なる輸液投与戦略を比較した無作為対照試験と観察研究を選択した。言語、対象人口、出版年度に制限はなかった。1106 件の参考文献から 4 件の無作為対照試験と 7 件の観察研究が同定された。無作為対照試験の 1 つは、プロトコル違反率が高く、最終的な分析から除外した。

・定量的合成から、非制限的な輸液剤による体液回復戦略は、無作為対照試験(リスク比、1.25;95% CI 1.01-1.55 ;3試験、I2、0)と観察研究(オッズ比 1.14、95% CI 1.01-1.28、7 研究、I2、21.4%)の両方で、制限的輸液戦略よりも高い死亡率と関連する可能性があることが示された。観察研究について調整オッズ比のみをプールした場合には、非制限的輸液蘇生戦略の死亡のオッズは増加した(オッズ比 1.19、95% CI、1.02-1.38、6 件の研究、I2、26.3%)。

・現在のエビデンスでは、外傷患者における初期の非制限的輸液蘇生戦略は、より高い死亡率と関連し得ることが示されている。ただし、入手可能な研究は選択バイアスと臨床的不均一性の高いリスクにさらされている。この結果は、非常に慎重に解釈する必要がある。

[!];輸液による血液希釈と血圧上昇が、形成されかけた脆弱な血栓を壊してしまい止血困難を招きかねない。有効な止血手段が講じられるまで、制限的輸液と血圧を最低限に維持する必要があるのだろう。

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