外傷における低フィブリノゲン血症の有病率、予測因子、転帰: 多施設観察研究

Prevalence, predictors and outcome of hypofibrinogenaemia in trauma: a multicentre observational study
Critical Care 2014, 18:R52 doi:10.1186/cc13798 Published: 26 March 2014 Hagemo JS, et al.

・外傷誘発性凝固障害による出血は、外傷救急治療の継続的な課題である。フィブリノゲンは止血能にとって重要な要素であり、まず最初に危機的に低いレベルに達する因子である可能性がある。早期のフィブリノゲン補充が多くの著者によって提唱されている。急性期におけるフィブリノゲン補充の適応についてのエビデンスはほとんど存在しない。本研究は、多施設の外傷患者集団における低フィブリノゲン血症の有病率を推定し、初期のフィブリノゲン濃度が転帰にどのように関連するのかを調査することを目的としている。また、低フィブリノゲン値に寄与する因子を確認する。

・4 つの異なる病院で、外傷チームの全出動を必要とし、外傷後 180 分未満に病院に到着した患者が研究対象とされた。外傷からの経過時間、患者人口統計学的データ、外傷重症度スコア(ISS)、28 日後転帰を記録した。初期血液検体で凝固と血液ガスが分析された。データ分析のために一般化加法??回帰、区分線形回帰、多重線形回帰モデルを使用した。

・1133 人の患者のうち、8.2% がフィブリノゲン濃度≦1.5 g/L であり、19.2% が <2g/L であることを確認した。フィブリノゲン濃度と死亡率との間には、一般化加法、区分的線形回帰モデルで非線形関係が検出された。区分的線形回帰モデルでは、最適フィブリノゲン濃度についてのブレークポイントは 2.29g/L(95%信頼区間(CI): 1.93-2.64)と同定された。この値以下では、28 日までの死亡率は、フィブリノゲン濃度が 1 単位増加するごとに 0.08 倍(95% CI:0.03-0.20)低下する。低年齢、性別男性、受傷からの経過時間、低い塩基過剰、ISS 高スコアは、到着時低フィブリノゲン濃度の固有の助長因子であった。

・低フィブリノゲン血症は、外傷において一般的であり、強く予後不良に関連している。推定臨界フィブリノゲン濃度値 2.29 g/L 以下では、死亡率の劇的増加が検出された。この知見は、低フィブリノゲン濃度の悪影響は、これまで過小評価されていた可能性があることを示している。臨床的に同定可能な多くの要因が、低フィブリノゲン血症に関連している。大量出血患者の管理においては、それらが考慮されるべきである。高リスク患者でのフィブリノゲン補充による介入試験を実施する必要がある。

[!]:外傷後、その重症度と経過時間にしたがってフィブリノゲンはどんどん消費されてゆくのだろう。重症外傷においては凝固系のの最終因子である第�因子(フィブリノゲン)を積極的に補充するべきなのだろう。

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