ベーベルを後方に向けたスタイレット入りの気管チューブは経鼻挿管時の鼻出血を減少させる: 無作為試験

A styletted tracheal tube with a posterior-facing bevel reduces epistaxis during nasal intubation: a randomized trial
Canadian Journal of Anesthesia May 2014, Volume 61, Issue 5, pp 417-422
Sugiyama K, et al.

・鼻出血は、経鼻挿管でよく見られる合併症である。気管チューブ挿入の容易さはベベルの向きと先端の曲り具合によって影響される可能性がある。著者らは、異なる向きを有する 2 種類のチューブで、先端の曲がり具合を修正するためのスタイレットがある場合とない場合とで、挿入の容易さと鼻出血を検討した。

・口腔、あるいは顎顔面外科手術を受ける予定の 200 人の患者は、麻酔導入後に使用する経鼻挿管の方法に従って、4 群に無作為化した。1 群では、Portex 気管チューブは、ベベルを左向きで挿入した(Portex 群)。2 群では、パーカーフレックスティップ・チューブは、ベベルを後方に向けて挿入し(パーカー群)、最後の 2 群では、60 度で前方に曲げたスタイレットを、Portex チューブ(スタイレット・Portex 群)か、またはパーカーチューブ(スタイ・パーカー群) に使用した。チューブが抵抗なく前進した場合に、挿入が「スムーズ」と定義し、抵抗に遭遇した場合には、挿入を「抵抗あ」と定義した。鼻出血の重症度は、なし、軽症、中等症、重症と評価した。

・スムーズな挿入は、Portex 群患者の 60%、パーカー群では 80%、スタイレット・Portex 群で 100%、スタイレット・パーカー群では100% に観察された。鼻出血は、それぞれ 50%、24%、20%、4% の患者において見られた。 スタイレットで変形させた先端部は挿入の容易さを改善させることが分かった(差:30%、95 %信頼区間[CI]: 20.3-38.5、P<0.0001)。後ろ向きのベーベル(差:21%、95% CI : 9.0-2.1、P=0.0005)とスタイレット(差 25%、95% CI :13.1-35.9、P<0.0001)の双方が、鼻出血をきたさないことに有意に役立った。

・ベーベルを後方に向けて、スタイレットを入れた気管チューブを使用すると、鼻咽頭を経由した挿入の容易さを改善し、経鼻挿管中の鼻出血の程度を減少させる。

[!]:経鼻胃管をガイドワイヤー代わりに使用する方法と並んで、なかなか良さそうな方法だ。特殊なものは使用せずにちょっとした工夫だけでずいぶんと差が出るもんだな。一部は日本歯科麻酔学会で発表されたと。目の付け所が非常にすばらしい。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック