麻酔器の更新は、急性呼吸窮迫症候群の発症に関わる術中換気パラメータを改善する

Replacement of anesthesia machines improves intraoperative ventilation parameters associated with the development of acute respiratory distress syndrome
BMC Anesthesiology 2014, 14:44 oi:10.1186/1471-2253-14-44 Published: 10 June 2014

・急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の発症に関わる臨床診療パラメータに及ぼす麻酔機器の影響は、広範囲には研究されていない。著者らは、麻酔器の変更が、ARDS の発生率低下に関連するパラメータと関係しているであろうという仮説を立てた。

・著者らは術中換気を評価するのに使用したデータのサブセットについて後ろ向きコホート研究を行った。患者には、ミシガン大学で 2005 年 2 月 1 日~2009 年 3月 31 日に、非心臓、非胸部、非移植、非外傷の全身麻酔を受けた成人が含まれた。既存の麻酔器(Narkomed IIb、ドレーガー)は、新しい機器(AISYS、ゼネラル・エレクトリック)と交換された。最初のサブセットは、11/1/06~1/31/07(前期)と 4/1/07~6/30/07(後期)との間で、麻酔患者の特徴を比較した。後続するサブセットでは、麻酔器交換の前後 2 年間の症例を検討した。著者らは、標準予測体重(PBW)を使用して、一回換気量(総 Vt と mL/kg PBW)、ならびに、呼気終末陽圧(PEEP)、最大吸気圧(PIP)、ΔP(PIP-PEEP)と FiO2 を計算して比較した。

・合計 1414 人の患者が 最初の 2ヶ月の前期群に含まれ、1,635人の患者が後期群に含まれた。換気特性の比較では、中央値(前期 vs 後期)に統計学的有意差が認められた:PIP(26±6 vs 21±6 cmH2O、P<0.001)、ΔP(24±6 vs 19±6 cmH2O、P<0.001)、Vt(588±139 vs 562±121mL、P<0.001; 9.3±2.2 vs 9.0±1.9mL/kg 予測体重、P<0.001)、FiO2(0.57±0.17 vs 0.52±0.18、P<0.001)。年齢、ASA 分類、PBW、BMI に群間差は認められなかった。2 年間のサブ群は、同様のパラメータを有していた。リスク調整の結果、分析にはほとんど差が生じなかった。新しい麻酔器は、術後 ARDS の統計学的には有意ではない減少と関連していた。

・本研究では、人工呼吸器管理の変化は、麻酔器の交換に関連していた。後期群に見られる Vt を少なくして、PIP を低くすることは、容量障害と圧外傷のリスク低下を意味する可能性があるが、これらはリスクのある患者集団においては重要かもしれない。しかし、術後の ARDS 頻度の統計学的に有意な減少はなかった。

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