出産前のフィブリノゲン濃度と分娩後出血

Antenatal fibrinogen concentrations and postpartum haemorrhage
International Journal of Obstetric Anesthesia Published Online: June 24, 2014

・出産前のフィブリノゲン濃度が分娩後出血と関連しているかどうかは不明である。

・本後ろ向き研究では、単胎妊娠であるが産後出血に対する既知の危険因子のない 871 人の女性が含まれ、フィブリノゲン濃度を分娩前 21 日以内に測定された。出産前のフィブリノゲン濃度推定出血量との相関関係を分析した。著者らは、出産前フィブリノゲン濃度<3.3g/L の女性の方が分娩後出血のリスクが高いであろうという仮説を検証した。分娩後出血は、経腟分娩後では>700 mL、帝王切開後では>1000mL と定義された。

・経腟分娩女性(n=337)では、推定出血量は出産前フィブリノゲン濃度の減少に伴って増加する傾向があり(R=-0.107、P=0.05)、フィブリノゲン濃度の中央値は、分娩後出血のない 268 人の女性に比べて、分娩後出血のあった 69 人の女性の方が有意に低く(3.93 vs 4.18g/L、P=0.025)、分娩後出血は、フィブリノゲン濃度>3.3g/L の女性よりも、フィブリノゲン濃度<3.3g/L の女性の方が有意に発生頻度が高かった(38% [11/29] vs 19% [58/308]、p=0.018)。帝王切開を受けた女性(n=534)では、フィブリノゲン濃度の中央値は、分娩後出血のあった女性(n=128)となかった女性(n=406)で差がなかった(4.18g/L vs 4.07g/L、P=0.43)。出産前フィブリノゲン濃度<3.3g/L は、分娩後出血率が高いことと関連していなかった(26%[11/43] vs 24%[117/491]、P=0.80)。

・出生前フィブリノゲン濃度<3.3g/L は、経膣分娩後の女性で分娩後出血の危険因子である可能性がある。

[!]:最近、いろんな分野でフィブリノゲン濃度が問題になっている。日本ではかつてミドリ十字製薬がフォブリノゲン製剤を製造販売していたが、C型肝炎ウイルス (HCV) に汚染されたことが問題となり、その後は製造されていない。

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